ピーター・トム・ウィリス

ピーター・トム・ウィリス（Peter Tom Willis、1967年1月4日 - ）は、アラバマ州モリス出身のアメリカンフットボール選手で、主にクォーターバック（QB）として活躍しました。彼のキャリアは、大学時代からNFL、そしてアリーナフットボールリーグへと広がりました。

大学時代：フロリダ州立大学での躍進

ウィリスはフロリダ州立大学に進学し、1989年に4年生として初めて先発QBの座を掴みました。この年、チームは開幕から2連敗を喫しましたが、その後驚異的な巻き返しを見せます。シラキュース大学、オーバーン大学、マイアミ大学、フロリダ大学といった強豪を次々と撃破し、10連勝を達成。ネブラスカ大学とのフィエスタボウルでは41-17で圧勝し、チームを全米3位という輝かしい成績に導きました。

この年、ウィリスは大学のパス記録を塗り替え、ゲイリー・ハフの記録を更新するシーズンパス獲得3,124ヤード、シーズンパス成功数211、パス300ヤード以上獲得6試合などのシーズン記録を樹立。QBレイティング148.5という通算記録も更新しました。彼の活躍は、フロリダ州立大学の歴史に深く刻まれています。

NFL：シカゴ・ベアーズでの挑戦

大学卒業後、ウィリスはNFLのシカゴ・ベアーズに1990年から1993年までの4シーズン所属しました。しかし、NFLでは大学時代のような輝きを放つことはできませんでした。1994年4月下旬にベアーズから解雇され、新たな活躍の場を模索することになります。

1995年にはタンパベイ・バッカニアーズと契約しましたが、同年7月に解雇。NFLでの安定したポジションを得ることはできませんでした。

アリーナフットボールリーグ：タンパベイ・ストームでの再起

1997年、ウィリスはアリーナフットボールリーグのタンパベイ・ストームに加入し、新たな挑戦を始めます。5月3日のアリゾナ・ラトラーズとのアウェイ戦では、パス32回中21回成功、4TD、1INTの成績を挙げ、42-30で勝利に貢献。翌週のフロリダ・ボブキャッツ戦でも、第4Qに2本のTDパスを成功させ、38-19で勝利しました。

しかし、続くプレデイターズ戦では、第1Qに2インターセプトリターンTDを許すなど、4インターセプトを喫する苦しい展開となりました。ナッシュビル・カッツとの試合では4TDを挙げ、チームを42-26の勝利に導きましたが、ミルウォーキー・マスタングズ戦では3インターセプトを喫し、チームは42-51で敗れています。

アルバニー・ファイアーバーズ戦では第1Qに負傷退場し、チームは31-53で敗れ、3勝3敗となりました。肋骨を痛めながらも、翌週のニュージャージー・レッドドッグズ戦に先発出場しましたが、後半は無得点に終わり、28-44で敗れました。しかし、翌週のニューヨーク・シティホークス戦では3TDパスを決め、チームを27-9の勝利に導きました。アナハイム・ピランハスとの試合では、4TDパスを決め、61-38で勝利。翌週のアイオワ・バーンストーマー戦では3TDパスを決めたものの、3インターセプトを喫し、38-61で敗れ、チームは6勝6敗となりました。

この年、ウィリスはパス413回中225回成功、2,846ヤード、41TD、19INTの成績を残し、チームは8勝6敗でシーズンを終えました。

引退後

1998年、ウィリスはフロリダ州立大学の殿堂入りを果たしました。また、1998年から2008年まで、母校フロリダ州立大学の試合のラジオ解説者を務めました。

ピーター・トム・ウィリスは、大学時代に輝かしい実績を残し、その後NFLやアリーナフットボールリーグで活躍したアメリカンフットボール選手です。引退後はラジオ解説者として、フットボールへの情熱を伝え続けました。

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