ピート (潜水艦)

USS Peto (SS-265)の概要

USS Peto（SS-265）は、アメリカ海軍のガトー級潜水艦であり、太平洋戦争中に活躍しました。この艦の名前は、サバ科の魚であるカマスサワラのスペイン語名「ピート」に由来しています。この艦は1941年にウィスコンシン州マニトワックで起工され、1942年に進水、同年11月には就役しました。

伝説的な艦歴の始まり

「ピート」は1942年の末に就役し、次第に太平洋の戦線で重要な役割を果たすことになります。1943年3月にはオーストラリアのブリスベンに到着し、第一哨戒を実施するための準備を整えました。

第1、第2の哨戒（1943年4月 - 8月）

1943年4月、ピートは最初の哨戒を開始しました。この期間中、トラック諸島およびソロモン諸島周辺での偵察や攻撃任務を行い、両列島の輸送船団を見つけながらも、敵の護衛艦が近づくと確認し、潜航して退避しました。その後、5月5日には魚雷を発射し、敵輸送艦に命中させることに成功しました。

6月10日からは二回目の哨戒を開始し、ビスマルク諸島方面に向かいました。この哨戒では、敵の海洋観測船を発見し、撃沈させる戦果を上げました。

第3、第4の哨戒（1943年9月 - 1944年1月）

9月1日には三回目の哨戒が始まり、ビスマルク諸島の北部を哨戒しましたが、大きな戦果には結びつきませんでした。しかし、10月になると行動の機会が増え、輸送船団を発見し、陸軍輸送船を撃沈することに成功しました。これに続いて第四回目の哨戒でも敵艦に攻撃を加えました。

第5、第6の哨戒（1944年1月 - 6月）

1月31日に開始された五回目の哨戒では、成功裏に敵の輸送船団を攻撃し、さらなる戦果を上げました。ピートは「セロ」と連携しながら、敵の目を引きつけるべく機銃で交戦し、その隙に仲間を救出するなどの行動も取っています。

第7、第8、第9、第10の哨戒（1944年10月 - 1945年8月）

1944年10月、ピートは七回目の哨戒に出発し、ウルフパックのメンバーとして敵艦隊を攻撃しました。特に11月12日の哨戒時、他艦と共同で大きな戦果を上げ、数隻の艦艇を沈める結果をもたらしました。

その後も数回の哨戒任務を遂行し、数々の成功を収めつつ本州近海での任務もこなしました。戦争終結を迎えた1945年8月には、多くのパイロットを救助するなどの功績を残し、この活躍が高く評価されました。

戦後の運命

1945年の戦後、USS Petoは一時的に保管され、1946年に予備役艦として扱われることになりました。最終的には1960年に除籍され、スクラップとして売却されました。この艦はその戦功により8個の従軍星章を受けました。

日本との戦闘や艦隊支援任務において、ピートは多くの戦果を上げ、日本の海上交通を脅かす存在として記憶されています。その活動は、アメリカ海軍の潜水艦戦略の一端を築くものであり、後の潜水艦部隊に大きな影響を与えました。

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