ピープル (玩具メーカー)

ピープル株式会社

ピープル株式会社は、日本の玩具メーカーとして知られ、特に乳幼児向けの製品開発に力を入れています。東京都中央区に本社を構え、子供たちの健やかな成長をサポートする遊び道具を提供しています。

沿革

同社の歩みは1977年10月に「株式会社尼崎」として始まったことに遡ります。その後、1980年11月には現在の「ピープル株式会社」へと商号を変更しました。一時期、1997年4月には定款上の商号を「People株式会社」とアルファベット表記に変更しましたが、当時の登記制度の制約から、登記上の商号は「ピープル株式会社」のままでした。再び「ピープル株式会社」を正式な商号としたのは2003年4月のことです。事業拡大に伴い、1998年4月には株式を店頭公開（現在のジャスダック市場に相当）し、企業としての基盤を強化しました。2005年7月にはバンダイ（現バンダイナムコホールディングス）との業務提携を開始し、同年から2025年3月までの約20年間、バンダイナムコホールディングスの持分法適用会社として協力関係を築きました。しかし、2025年3月には、ピープル自身および同社の代表者である桐淵真人がバンダイナムコホールディングス保有の自社株式を取得する形で、この資本業務提携関係は解消され、新たな経営体制へと移行しました。

主な製品

ピープル株式会社は、時代のニーズに応えながら、子供たちの成長段階に合わせた多様な玩具を開発してきました。1982年に発売された屋内用ジャングルジム「わんぱくジム」は、体を動かす遊びをサポートする定番商品となりました。1985年登場の「いたずら1歳やりたい放題」は、1歳児の旺盛な好奇心を満たすことをコンセプトにしたユニークな玩具です。知育玩具分野では、1992年発売の磁石でパーツがくっつくブロック「ピタゴラス」が、空間認識能力や創造性を育む玩具として広く認知されています。

特に知られるのが、1996年に誕生したお世話人形「ぽぽちゃん」です。この人形は「2歳児が本物の赤ちゃんのように感じる」ことを目指して開発され、寝かせると目が閉じるなど、愛らしい仕掛けが特徴でした。累計で約580万人もの子供たちに愛されたロングセラーでしたが、残念ながら2023年9月に生産終了が発表されました。

自転車分野では、2001年発売の「いきなり自転車」があり、子供の自転車練習をサポートする機能が特徴です。2010年からは、米由来のプラスチックを素材に使用した「お米のおもちゃ」シリーズを展開。環境への配慮とともに安全性も追求しており、「純国産 お米のどうぶつつみき」は、あんふぁん×ぎゅって「おもちゃグランプリ2019」のベビー部門で金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。リビング学習をテーマにした2011年発売の「つくえちゃん」は、しゃべる機能を持つ学習机として注目を集めました。また、女の子向けのDIY玩具として、2018年には電動ドライバーなどを使った「ねじハピ」が登場し、新たな遊び方を提案しています。

主な提供番組

同社は、テレビ番組を通じて製品のプロモーションも行ってきました。現在、テレビ東京系の子供向け番組「シナぷしゅ」において隔日提供を行っています。過去には、フジテレビの「ひらけ!ポンキッキ」をはじめ、日本テレビ系の「魔神英雄伝ワタル」（ハドソンから提供枠を引き継ぎ）、テレビせとうちの「しましまとらのしまじろう」、テレビ大阪の「ぐるぐるタウンはなまるくん」「マシュマロ通信」「おねがいマイメロディ」、名古屋テレビの「ニャニがニャンだー ニャンダーかめん」、テレビ東京系の「キティズパラダイスpeace」など、様々な人気番組のスポンサーを務めました。また、情報番組である日本テレビ系の「news every.」（水曜提供）や「ヒルナンデス!」（金曜提供）にも提供実績があります。

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