ファイナル・ヴァイナル

『ファイナル・ヴァイナル』（原題：Finyl Vinyl）は、1986年にリリースされたレインボーのコンピレーション・アルバムです。

1984年のバンド解散から2年後に発表された本作は、全15曲を収録。その内訳は、12曲がライブ録音、残りの3曲がシングルのB面に収録されていたスタジオ録音という構成になっています。

ライブ音源の中でも特に注目されるのは、彼らのラスト・コンサートとなった1984年3月14日の日本武道館公演からの5曲です。この歴史的なライブの模様を捉えた貴重な音源は、ファンにとっては特別な意味を持つでしょう。

「治療不可」は、新日本フィルハーモニー交響楽団との共演が特徴ですが、ギター・パートは後日改めて録音されたものが使用されています。当日の演奏そのままの音源は、『ファイナル・カット』(1986年)や『ライヴ・イン・ジャパン 1984』(2015年)で聴くことができます。

収録曲

1. スポットライト・キッド Spotlight Kid （ライヴ） - 6:03
2. アイ・サレンダー I Surrender （ライヴ） - 5:43
3. ミス・ミストゥリーテッド Miss Mistreated （ライヴ） - 4:21
4. ストリート・オブ・ドリームス Street of Dreams （ライヴ） - 4:54
5. ジェラス・ラヴァー Jealous Lover - 3:10
6. キャント・ハプン・ヒア Can't Happen Here （ライヴ） - 4:14
7. テアリン・アウト・マイ・ハート Tearin' Out My Heart （ライヴ） - 8:05
8. シンス・ユー・ビーン・ゴーン Since You Been Gone （ライヴ） - 3:47
9. バッド・ガール Bad Girl - 4:51
10. 治療不可 Difficult to Cure （ライヴ） - 11:15
11. ストーン・コールド Stone Cold （ライヴ） - 4:28
12. パワー Power （ライヴ） - 4:25
13. 銀嶺の覇者 Man on the Silver Mountain （ライヴ） - 8:16
14. ロング・リヴ・ロックン・ロール Long Live Rock' n' Roll （ライヴ） - 7:08
15. ワイス・ハイム Weiss Heim - 5:15

1-4、10は1984年3月14日の東京公演。
6は1981年5月ニューヨーク州ユニオンデール公演。
7、11、12は1982年8月18日サン・アントニオ公演。
8は1980年8月16日モンスターズ・オブ・ロック。
13、14は1978年6月23日アトランタ公演。
5はシングル『キャント・ハプン・ヒア』のB面収録曲。
9はシングル『シンス・ユー・ビーン・ゴーン』のB面収録曲。
15はシングル『オール・ナイト・ロング』のB面収録曲。

メディアによる収録曲の違い

本作は、LPレコード、カセットテープ、初期CD（1枚組）、リマスター盤CD（2枚組）といった様々なメディアでリリースされており、それぞれ収録曲が異なっている点も特徴です。どのバージョンを聴くかによって、異なる楽曲を楽しむことができます。

参加メンバー

ボーカル：[ジョー・リン・ターナー]、[グラハム・ボネット]、[ロニー・ジェイムス・ディオ]
[ギター]]：[[リッチー・ブラックモア]
ドラムス：チャック・バーギ(1,2,3,4,10)、ボビー・ロンディネリ(5,6,7,11,12)、[コージー・パウエル]
キーボード：デイヴ・ローゼンサル(1,2,3,4,7,10,11,12)、ドン・エイリー(5,6,8,9,15)、デヴィッド・ストーン(13,14)
ベース：ロジャー・グローヴァー(1-12,15)、[ボブ・デイズリー]
オーケストラ：[新日本フィルハーモニー交響楽団]

『ファイナル・ヴァイナル』は、レインボーの歴史を彩る貴重な音源を集めた、ファン必携のコンピレーション・アルバムと言えるでしょう。

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