ファミリーテニス

ファミリーテニス

『ファミリーテニス』は、1987年12月11日にナムコ（現バンダイナムコエンターテインメント）から発売されたファミリーコンピュータ用のテニスゲームです。このゲームは、16人の3頭身キャラクターが登場し、それぞれが異なる能力を持ってプレイヤーに挑みます。様々な打ち方やテクニックがギュッと詰め込まれており、テニスの魅力を存分に楽しむことができます。

開発とスタッフ

このゲームのデザインは、アーケードゲーム『スカイキッド』（1985年）を手がけた永島洋武が担い、プログラムは弓達公雄が担当しました。音楽は小沢純子が手によって、ゲーム全体を盛り上げる重要な役割を果たしています。また、発売後には携帯電話アプリとしても再リリースされ、広い年代に親しまれることとなりました。

ゲームモード

『ファミリーテニス』には、エキシビション、トーナメント、ワールド・ツアーの3つのモードが用意されています。

• - エキシビション: ダブルスはなく、シングルス（1対1の対戦）のみが行われるモード。
• - トーナメント: 最大8人が参加できるトーナメント戦で、交互にプレイしながら勝ち進みます。
• - ワールド・ツアー: 16人の選手から1人を選び、6つの大会を勝ち抜く修行モードです。特に、女子選手は大きなラケットを使用しており、初心者にとっても扱いやすい設定となっています。

テニスコート

ゲームでは4種類のテニスコートが選べ、各コートには異なる特性があります。

• - ハードコート: バウンドが安定し、クセのない屋内コート。
• - グラスコート: 芝生のコートでバウンドが低く、攻撃的なプレースタイルが求められます。
• - クレイコート: バウンド時に大きく減速するため、粘り強いプレイが必要。
• - コスモコート: 宇宙空間に存在するコートで、高くバウンドするユニークな特徴を持っています。

大会

プレイヤーは6つの大会から選択可能で、それぞれが実在のテニス大会にちなんでいます（たとえば、ジャパンオープンやウィンブルドンなど）。これにより、リアルなテニス体験を味わえます。

キャラクターたち

ゲームには16人の選手が存在し、各選手は異なる能力値でプレイヤーに挑戦します。例えば、ぶんぶん（ボリス・ベッカー）は、素晴らしいサービススピードを誇り、強力なフォアハンドでエースを狙います。一方で、ふくたろう（福井烈）は全ての能力値が平均以下の最弱キャラクターですが、彼の存在もゲームの幅を広げています。

評価と影響

このゲームは、ファミコン通信のクロスレビューで高評価を受け、『ファミリーコンピュータMagazine』でも多くの支持を得ました。多彩なテクニックや豊富なコート選択が評価され、「現実のテニスにも負けない試合のテンポ」と称賛されています。

関連項目

『ファミリーテニス』は、過去のテニスゲームに影響を与え、後に再リリースされたバージョンも存在します。例えば、PCエンジン版『プロテニス ワールドコート』や、MSX2への移植版などがあり、これらもまた多くのファンに親しまれています。

このように『ファミリーテニス』は、シンプルながら奥深いテニスの楽しさを提供している作品の一つです。

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