ファラガット (DD-300)

USS Farragut (DD-300)

USS Farragut (DD-300)はアメリカ海軍の駆逐艦であり、クレムソン級の一隻です。この艦の艦名は、南北戦争において海戦で名を馳せたデヴィッド・ファラガットに由来しています。彼はアメリカ海軍初の海軍大将となる功績を残しました。Farragutは、艦名を持つ艦としては、かつて存在した水雷艇のファラガットに続いて二隻目となります。

艦歴

Farragutの起工は1918年7月4日にサンフランシスコのベスレヘム造船ユニオン鉄工所で行われました。同年の11月21日にはテンプリン・ポッツ夫人によって進水し、1920年の6月4日に正式に就役しました。就役後、Farragutは1920年7月3日にサンディエゴに到着し、整備や訓練が行われました。これに続いてオレゴン州沿岸からパナマ運河地域にかけての海域で定期的な訓練を重ねていきます。

1923年7月27日にはシアトルでアラスカから戻ってきたウォレン・ハーディング大統領の巡閲を受けた他、翌年の9月8日には霧の深い夜に起こったホンダポイント遭難事件にも巻き込まれました。この事件では、8隻の駆逐艦が遭難した中、Farragutは離礁に成功し、同じく一度は座礁したサマーズ (USS Somers, DD-301) と共に危機を乗り越えました。

その後の1924年から1927年にかけては、カリブ海での艦隊訓練に定期的に参加し、1927年の演習終了後にはニューヨークやロードアイランド州ニューポート、またノーフォークを訪問しました。また、1925年の夏には西海岸からハワイへの横断飛行を行う水上飛行機への支援を担当し、1928年春にも再度ハワイを訪れるなど、多忙な任務を遂行していました。

しかし、1930年に行われたロンドン海軍軍縮会議の決定に伴い、Farragutはその運命が大きく変わります。1930年4月1日にはサンディエゴで退役し、同年の7月22日に艦籍から除籍されました。最終的には同年の10月31日に解体のために売却され、その姿を消すこととなりました。

Farragutの艦名は、1934年に就役したファラガット級駆逐艦のネームシップであるDD-348に引き継がれ、海軍の歴史にその名を刻むこととなります。

参考文献

• - 『[世界の艦船]]増刊第43集 アメリカ駆逐艦史』、海人社、1995年。
• - この記事はアメリカ合衆国政府の著作物である『Dictionary of American Naval Fighting Ships』に由来する文を含んでいます。
• - 記事は [こちら で閲覧可能です。

関連項目

• - ホンダポイント遭難事件

外部リンク

• - navsource.org: USS Farragut

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