フィアット・124スパイダー (2016年)

フィアット・124スパイダーの概要

フィアット・124スパイダーは、マツダとフィアットの技術協力の結果、誕生した2ドアオープンカーです。この車両は、マツダの人気モデルであるロードスター（ND型）を基にしています。日本国内では、アバルト仕様である「アバルト・124スパイダー」が販売されており、2016年10月8日に市場に投入されました。全ての生産工程は、広島県に位置するマツダ宇品第1工場で行われています。

提携の背景と進展

フィアットとマツダは、2013年1月に基本的な提携に合意しました。この時、両社は2015年からロードスターを基にした後輪駆動の2シーターオープンカーをアルファロメオ向けに供給する計画を持っていました。この提携の目的は、マツダは生産効率の向上を目指し、フィアットはアルファロメオのブランド強化と世界的な販売台数の増加を図ることにありました。

「124スパイダー」の登場

2015年11月18日、ロサンゼルスオートショー2015にて「124スパイダー」が世界で初めて発表されました。このモデルは、基本的な骨格やインテリアをロードスターと共有しているものの、デザインは初代124スパイダーへのオマージュが施されており、外観は一見まったく異なる車両に見えます。また、搭載されるエンジンは、マツダ製からフィアット製1.4Lマルチエア（直列4気筒SOHC16バルブ）に変更されました。もともとアルファロメオブランドとしてのリリースが予定されていましたが、最終的にはフィアットブランドとして登場しました。

アバルト版の登場

続いて、2016年2月にジュネーブモーターショー2016でアバルト版の「アバルト124スパイダー」が初めて公開されました。このモデルは「124スパイダー」をさらにチューンアップし、ブレンボ製ブレーキ、ビルシュタイン製ダンパー、レコルト・モンツァのマフラーや機械式LSDなどの高性能装備が追加されています。

生産終了について

この124スパイダーは、2020年をもってアバルト版を含む生産終了が予定されており、フィアットとマツダの提携によるオープンカーもその活動を締めくくることとなります。

まとめ

フィアット・124スパイダーは、マツダの技術による影響が色濃く見える魅力的なオープンカーです。そして、アバルト仕様による更なるパフォーマンス向上が施されたこの車両は、開放的な走りを楽しむためのおしゃれな選択肢と言えるでしょう。

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