フィルムアート社
株式会社フィルムアート社の概要
株式会社フィルムアート社（英：Film Art Inc.）は、日本の文化や芸術に特化した出版社として知られています。特に映像関連の書籍や人文書を中心に手掛け、1968年の設立以来、映像芸術の分野において重要な役割を果たしてきました。教育界やクリエイティブ業界においても広く認知されている出版社です。
設立背景
フィルムアート社は、1968年に雑誌『季刊フィルム』の創刊を目的に設立されました。設立の発起人には、著名な文化人が多く名を連ねています。例えば、粟津潔、黒川紀章、今野勉、田之倉稔、勅使河原宏、寺山修司や奈良義巳、松本俊夫など、多才な人々による集まりは、今後の出版活動に多大な影響を及ぼしました。
『季刊フィルム』の編集と発行
1972年まで刊行された『季刊フィルム』は、映像に関する評論、分析、芸術的表現を掲載し、多くの読者を惹きつけました。最初の編集委員は奈良義巳を中心に、粟津潔、飯村隆彦、武満徹、勅使河原宏、中原祐介、松本俊夫、山田宏一らが名を連ねていました。その後、石崎浩一郎と今野勉も加わり、特に映画や映像文化に関する深い洞察を提供しました。
新たな展開
その後、フィルムアート社は1973年から1974年にかけて「芸術倶楽部」という月刊誌を発行し、1991年には『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』の発行元となりました。しかし、同誌は1996年から勁草書房に移行し、2001年には休刊する運命をたどりました。
書籍出版の拡大
1973年以降、フィルムアート社は書籍出版を本格的に開始しました。特に1980年代以降は、映画の枠を超えた多様な映像表現に関する実践的な出版物に力を入れるようになりました。これは、映像文化の発展に寄与するものとして、若い映像クリエイターや学者たちにとって貴重なリソースとなっています。
最新の取り組み
現在もフィルムアート社は、映像・芸術・文化に関する書籍や資料の出版を続け、新しい視点や知識を提供しています。出版社の公式ウェブサイトでは、最新の出版情報を提供しており、SNSやYouTubeなどでも多様なコンテンツを発信しています。これにより読者との距離を縮め、より多くの人々に映像文化への関心を持ってもらうことを目指しています。
フィルムアート社の活動は、映像文化を支える重要な一端を担い続けており、今後もさらなる発展が期待されます。
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