フィル・バーリー

フィル・バーリー

フィル・バーリー（Phil Burleigh）は、1986年10月22日にニュージーランドのクライストチャーチで生を受けた、プロフェッショナルラグビーユニオン選手です。強靭な肉体と高いスキルを兼ね備え、主にセンター（CTB）として活躍しました。身長は182cm、体重は93kg。

国際的なキャリアパス

バーリー選手のキャリアは、ラグビー大国ニュージーランドで幕を開けました。スーパーラグビーの舞台では、地元ニュージーランドの有力チームであるチーフスやハイランダーズの一員としてプレーし、世界最高峰レベルの競争の中で自身の才能を磨きました。これらのチームでの経験は、彼の選手としての基盤を築きました。

その後、彼は活動の場を北半球に移し、スコットランドのプロフェッショナルチーム、エディンバラ・ラグビーに加入しました。エディンバラでは、プロ14（現ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ）といった欧州のリーグ戦で経験を積み、この地でのパフォーマンスが評価され、スコットランド代表としてのキャップを獲得するという栄誉に浴しました。ニュージーランド出身でありながら、異なるナショナルチームでプレーするというのは、彼の国際色豊かなキャリアを象徴するエピソードです。

エディンバラを離れた後、再びニュージーランドへ戻り、国内の主要大会であるマイター10カップ（現バンカーズ・チャレンジャー・シールド）に参加するカンタベリーの一員として短期間プレーしました。

サンウルブズへの選出

2018年には、日本がスーパーラグビーに参戦するために編成していたチーム、サンウルブズの2019年シーズンに向けたスコッドにその名を連ねました。サンウルブズは、日本ラグビーの強化と国際的な舞台での競争力向上を目指すチームであり、様々な国のトップ選手が集まる場でした。バーリー選手にとって、再びスーパーラグビーの舞台に立つ貴重な機会となりました。

日本での軌跡：九州電力キューデンヴォルテクス

彼のキャリアにおいて、約5年間にわたる日本でのプレーは重要な位置を占めます。2019年、フィル・バーリー選手は日本のラグビーリーグ、当時のジャパンラグビートップチャレンジリーグに所属していた九州電力キューデンヴォルテクスへ移籍しました。来日後、彼はすぐにチームにフィットし、同年11月16日に行われたトップチャレンジリーグ開幕戦、栗田工業ウォーターガッシュ戦に先発メンバーとして出場。これが、彼にとって日本での公式戦初出場となりました。

九州電力キューデンヴォルテクスでは、主にセンターとしてチームの攻撃の突破口を開き、また強固な守備を組織する役割を担いました。経験豊富なベテラン選手として、若いチームメイトをリードし、チームの中心選手として攻守にわたり貢献を続けました。彼の献身的なプレーとリーダーシップは、チームにとって大きな支えとなりました。

彼は2019年から2024年5月までの足掛け5シーズンにわたり、九州電力キューデンヴォルテクスのジャージに袖を通し続けました。日本のラグビーリーグが再編され、ジャパンラグビーリーグワンとなった後も、チームの一員として戦い抜きました。

キャリアの終焉

2024年5月をもって、フィル・バーリー選手は5シーズンを過ごした九州電力キューデンヴォルテクスを退団しました。これは、彼の長年にわたるプロフェッショナルなラグビー選手としてのキャリアに一つの区切りがついたことを意味します。ニュージーランド、スコットランド、そして日本という多様なラグビー環境でプレーし、それぞれの地で足跡を残した彼のキャリアは、多くのラグビーファンに記憶されることでしょう。

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