フェデリーコ2世・ゴンザーガ

フェデリーコ2世・ゴンザーガの生涯

フェデリーコ2世・ゴンザーガは、1500年5月17日にマントヴァ侯フランチェスコ2世・ゴンザーガと、名門デステ家のイザベラ・デステの嫡男として生まれました。彼は幼少期からフランスとローマ教皇の宮廷で教育を受け、1519年に父の跡を継ぎマントヴァ侯となりました。当初は母イザベラと叔父たちの摂政下におかれましたが、間もなく親政を開始します。教皇レオ10世からは教皇軍の最高司令官である「ゴンファロニエーレ」に任命されましたが、軍事経験は浅かったとされています。

1527年、フェデリーコ2世は伝統的に同盟関係にあった神聖ローマ帝国と戦うことを避け、帝国軍がマントヴァ領を通過するのを黙認します。この帝国軍はその後ローマ略奪を引き起こすことになり、彼の決断は後世に議論を呼んでいます。彼は政略結婚にも積極的で、当初はモンフェッラート侯位を狙い、病弱なボニファーチョ4世の姉であるマリーア・パレオロガと結婚しましたが、ボニファチオ4世が回復したため、彼はマリーアが毒殺を企てたという嘘をつき、結婚を無効にしました。その後、神聖ローマ皇帝カール5世の親戚にあたるジュリア・ダラゴナと婚約しますが、これも後に解消されます。

1530年にはマントヴァ公に陞爵し、同年6月にボニファーチョ4世が落馬事故で急死すると、フェデリーコ2世は5万ドゥカートをカール5世に支払い、ジュリアとの婚約を解消。かつて結婚を無効にしたマリーアとの再婚を教皇に要求します。しかしマリーアが同年9月に急死したため、彼はマリーアの妹マルゲリータと1531年11月に結婚しました。モンフェッラート侯位はボニファチオ4世の弟ジョヴァンニ・ジョルジョ・パレオロゴが継ぎましたが、彼も嗣子なく1533年に亡くなったため、パレオロゴ家の直系は絶えます。

これにより、最も近親であったマルゲリータを通じて、フェデリーコ2世がモンフェッラート侯となります。モンフェッラートは当時スペインに占領されていたため、実際の継承は1536年となりました。この結果、ゴンザーガ家は1708年の断絶までモンフェッラート侯の所領と称号を保持することになります。

フェデリーコ2世は、父から遺伝したと思われる梅毒に長年苦しみ、1540年にマルミローロのヴィラで亡くなりました。

子女

マルゲリータ・パレオロガとの間には以下の子女がいます。

エレオノーラ（生没年不詳）
アンナ（生没年不詳）
フランチェスコ3世（1532年 - 1550年）：マントヴァ公
イザベッラ（1537年 - 1579年）：フェルナンド・フランチェスコ・ダヴァロスの妻
グリエルモ（1538年 - 1587年）：マントヴァ公
ルドヴィーコ（1539年 - 1595年）：ヌヴェール公。マントヴァ公カルロ1世の父
フェデリーコ（1540年 - 1565年）：枢機卿

関連事項

マントヴァ
* コレッジョ

フェデリーコ2世は、その生涯を通じて、領土拡大と権力基盤の確立に努めました。彼の外交手腕と結婚政策は、ゴンザーガ家の繁栄に大きく貢献し、後の歴史にも影響を与えました。また、芸術の庇護者としても知られ、彼の時代には多くの芸術家がマントヴァに集まりました。

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