フェリックス・ミヤーン

フェリックス・ベルナルド・ミヤーン・マルティネス：輝ける野球人生

フェリックス・ベルナルド・ミヤーン・マルティネス。1943年8月21日生まれのプエルトリコ出身の元プロ野球選手である。愛称は「キャット」。その由来は、彼の名前「ミヤーン」の発音が猫の鳴き声に似ていることから生まれた。内野手として12年間メジャーリーグで活躍し、その後日本プロ野球界でもその名を刻むことになる彼の生涯を紐解いていこう。

メジャーリーグ時代：輝かしいキャリアの幕開け

1964年、アトランタ・ブレーブスと契約し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせた。1966年6月2日、メジャーリーグデビューを果たす。その後、ニューヨーク・メッツに移籍し、1973年にはワールドシリーズに出場するなど、メジャーリーグの中心選手として活躍した。高い打撃センスと堅実な守備でチームに貢献し、2度のゴールドグラブ賞を受賞、3度のオールスターゲーム出場を果たすなど、輝かしい実績を残した。

日本プロ野球：伝説の36歳首位打者

1978年、日本プロ野球の大洋ホエールズ（現横浜DeNAベイスターズ）に入団。メジャー時代に痛めた右肩の影響で苦戦を強いられたものの、翌1979年には右肩の調子も回復し、驚異的な活躍を見せる。なんと、36歳にして球団史上初の首位打者（打率.346）に輝き、ベストナインにも選出された。この36歳での首位打者獲得は、当時川上哲治氏、長嶋茂雄氏が持っていた日本プロ野球最高齢記録を更新する快挙であり、現在も破られていない偉業である。彼の独特な水平バッティングフォームから繰り出される打撃は、三振が少ないことでも知られていた。

大洋ホエールズ時代：選手兼任監督とウィンターリーグ

大洋ホエールズ在籍中には、ウィンターリーグのクリオージョス・デ・カグアスで選手兼任監督も務めていた。1979年には、日本のスケジュールとウィンターリーグの開幕が天候不順によりずれ込み、試合中止が相次いだ。そこで彼は、試合がこれ以上中止にならないようにと、部屋にてるてる坊主を吊るしていたというエピソードが残っている。これは、彼の人間性と野球への強い情熱を象徴する逸話と言えるだろう。

引退後：メキシカンリーグを経て

1980年に大洋ホエールズを退団。その後、メキシカンリーグで1年間プレーし、1981年に現役を引退した。

まとめ：野球人生の軌跡とレガシー

フェリックス・ベルナルド・ミヤーン・マルティネスは、メジャーリーグでの活躍、そして日本プロ野球での36歳首位打者という偉業を通して、野球史に名を残す選手である。彼の独特のバッティングスタイル、そして日本での生活を通して培われた経験は、後世の選手たちにとっても大きな影響を与え続けている。彼の野球人生は、努力と才能、そして人としての魅力が詰まった、まさに輝ける物語と言えるだろう。彼の功績は、これからも語り継がれていくに違いない。

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