フェリーきかい (3代)

フェリーきかいについて

フェリーきかいは、奄美海運が運航するフェリーで、鹿児島と奄美群島の島々を結ぶ重要な交通手段です。現在就航しているのは、2015年に三菱重工業下関造船所で建造された3代目にあたります。この船は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共有船として、共有建造制度を利用して建造されました。

航路

フェリーきかいは、以下の航路で運航しています。

鹿児島港（本港北埠頭）
喜界島（湾港）
奄美大島（名瀬港）
奄美大島（古仁屋港）
徳之島（平土野港）
沖永良部島（知名港）

鹿児島発は火・木曜日の週2便で、フェリーあまみと交互に運航されています。上り便は、古仁屋港と平土野港には寄港しません。下り便は、鹿児島を17時40分に出港し、名瀬に翌朝7時、知名に14時50分に到着します。所要時間は21時間10分です。上り便は、知名を15時5分に出港し、名瀬に19時55分、鹿児島に翌朝10時20分に到着します。所要時間は19時間15分です。

設計

3代目フェリーきかいは、先に建造されたフェリーあまみと比較して、総トン数で約450トン、全長で約10m小型化されています。旅客定員も約50名減少しましたが、先代の2代目フェリーきかいより約2ノット速力が向上しています。両舷船尾にはランプウェイが装備されており、トラックや乗用車などをロールオン・ロールオフ方式で車両甲板に搭載できます。また、船首甲板はコンテナスペースとして利用され、デリックによるリフトオン・リフトオフ方式でコンテナが搭載されます。

船内

船内には、1人用個室（9室）が新たに設けられました。パブリックスペースを確保するために、レストランは常時開放されています。授乳室やペットルームも設置され、利便性が向上しています。エントランスには、運航情報案内板が設置されており、情報提供が行われています。船内の照明にはLEDが採用され、省エネ化が図られています。

フェリーきかいは、バリアフリー新法に基づいた鉄道・運輸機構の旅客船バリアフリーガイドラインに準拠したバリアフリー高度化船です。高齢者や身障者に対応した客室、多機能トイレ、車いす対応エレベーターなどのバリアフリー設備が備わっています。

注意点

フェリーあまみでは、乗り物酔い防止薬が販売されていますが、フェリーきかいでは販売されていません。乗船前に購入するようにしてください。

船室

フェリーきかいには、様々なタイプの船室が用意されています。

設備

船内には、以下のパブリックスペースと設備があります。

案内所
エントランス
レストコーナー
授乳室
喫煙コーナー
ペットルーム
レストラン
自動販売機
シャワー室

事故・インシデント

2015年4月8日、奄美大島から喜界島へ向かっていたフェリーきかいは、喜界島湾港の北西5.0海里の地点で右舷主機が停止しました。原因は、カム軸駆動装置の中間歯車接続ボルトの折損でした。調査の結果、新造時に規定トルクで締め付けられていなかったことが判明しました。このため、左舷主機のみで名瀬港へ引き返すことになりました。

外部リンク

マルエーフェリー・奄美海運 - フェリーきかい（船室案内・キャビンプラン）
* MarineTraffic.com - FERRY KIKAI - 自動船舶識別装置（AIS）による現在位置表示

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