フサイチアソート

フサイチアソート: 競走馬の経歴とその後

フサイチアソートは、日本の競走馬であり、その名前は初代馬主の関口房朗氏が使用していた冠名「フサイチ」と、「詰め合わせ」を意味する言葉「アソート」から由来しています。2006年のセレクトセールで、4300万円（税抜）で落札され、その名義は中村浩章氏のもとにありました。

競走馬としての経歴

2歳時の躍進

フサイチアソートは、2007年9月19日に美浦に入厩し、初めてのレースは10月28日の東京競馬場での芝1600mの2歳新馬戦でした。このレースでは、単勝3.2倍の2番人気に支持されるも、入場後に芝生を食べようとする幼さを見せる一幕も。レースが始まると冷静に馬群の中を進み、直線で内に抜け出してニシノエモーションにアタマ差で勝利しました。

続く11月17日の東京スポーツ杯2歳ステークス（JpnIII）では、単勝9番人気の低評価を覆し、初重賞制覇を達成しました。この勝利は、父トワイニングにとっても初のJRA重賞勝利であり、関口房朗氏のレース3連覇や、岩戸孝樹厩舎の重賞初勝利、騎手横山典弘による4年連続JRA年間100勝達成という記録にも寄与しました。そして、同日にはニシノエモーションがレコードタイムで初勝利を収めるなど、記録ずくめの一日となりました。その後、重賞・オープン特別競走のレーティングでは106ポンドの評価を得て、翌春まで休養に入ります。

3歳時の戦績

復帰戦は弥生賞でしたが、結果は12着。続く皐月賞では8着となり、ダービーへの出走は叶いませんでした。その後、目黒記念で10着、新潟記念では5着など、成績は振るいませんでした。そして、10月には馬主が関口房朗氏から岡田牧雄氏に変更されました。新たな挑戦として富士ステークスに出走しますが14着に終わります。福島記念では4着に入るという結果を残し、中日新聞杯では2着になり、再度連対を果たしました。

4歳から6歳までの戦歴

フサイチアソートの4歳時はニューイヤーステークスで8着、白富士ステークスで5着といった成績を残すものの、全体的に不振でした。5歳時は初富士ステークスで12着、節分ステークスで15着を記録し、サンシャインステークスでも9着に留まります。常総ステークスでは13着と振るわず、湾岸ステークスでも最下位の12着。競馬の神様は再び微笑んでくれることはありませんでした。

6歳時には半年ぶりの出走で8着、さらに7月には障害未勝利戦で初の勝利を挙げました。

引退後の生活

そんなフサイチアソートも、2014年11月28日付けで競走馬登録を抹消されました。その後は北海道日高郡のノルマンディーファームにて乗馬として新たな生活を始め、2021年より引退名馬繋養展示事業の対象馬として新ひだか町の岡田スタッドで過ごしています。競走馬としてのキャリアは波乱に満ちていましたが、静かな余生を送っていることが嬉しい限りです。

まとめ

フサイチアソートの競走成績は、決して華やかではありませんでしたが、その名は記録に残り、今も多くの人々に愛されています。彼の足跡は、競馬界において一つのストーリーを作り上げました。

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