フジテレビ月曜夜10時枠時代劇

フジテレビ月曜夜10時枠時代劇：短命に終わった時代劇枠の軌跡

フジテレビ系列において、月曜夜10時枠（JST）で放送された時代劇は、1967年と1985年の2度にわたって存在しました。それぞれ異なる制作会社、放送時間、そして放送作品が特徴です。本稿では、この時代劇枠の歴史と、そこに放送された作品、そして枠の変遷について詳しく解説します。

第1期：フジテレビ制作（1967年4月3日～1968年4月1日）

第1期はフジテレビ単独での制作でした。放送時間は22:00～22:45。時代劇としては、まず『眠狂四郎』（平幹二朗主演版）が1967年4月3日に放送を開始しましたが、わずか3作品で終了。その後、時代劇枠は一時的に消滅し、他の番組が放送されました。この期間、月曜夜10時枠は時代劇だけでなく、ドラマ枠としても定着していませんでした。

放送作品は以下の通りです。

『眠狂四郎』（平幹二朗主演版）(1967年4月3日～9月25日)
『ご存知からす堂』(1967年10月2日～12月25日)
『幕末姉妹』(1968年1月1日～4月1日)

第2期：関西テレビ制作（1985年10月7日～12月30日）

約17年後の1985年秋、月曜夜10時枠は再び時代劇枠として復活しました。しかし、今度は関西テレビ制作となり、放送時間は22:00～22:54に延長されました。この復活のきっかけは、それまで火曜22:00に放送されていた『影の軍団IV』が、枠交換により月曜夜10時枠に移動し、『影の軍団 幕末編』として放送されたことにあります。しかし、この第2期もわずか3ヶ月で終了。その後、この枠は関西テレビ制作の単発ドラマや連続現代劇枠として活用され、『夏樹静子サスペンス』など多くの作品が放送されました。1996年3月25日まで続いたこの体制は、その後再び枠交換が行われ、関西テレビ制作のドラマは元の火曜22:00枠へ移動。そして月曜22時枠は『SMAP×SMAP』へと引き継がれました。

放送作品は以下の通りです。

『影の軍団 幕末編』(1985年10月7日～12月30日)

歴史的背景と枠の変遷

この月曜夜10時枠の変遷は、当時のテレビ番組編成における時代劇の位置づけや視聴率、そして制作会社間の協力関係などを反映した結果と考えられます。1960年代後半から1980年代にかけて、時代劇は人気ジャンルではありましたが、必ずしも安定した視聴率を確保できるわけではありませんでした。そのため、短期間での番組打ち切りや枠の変更が繰り返されたと考えられます。また、フジテレビと関西テレビの間での制作協力体制の変化も、この枠の変遷に影響を与えたと考えられます。

さらに、この枠の前身には、1960年5月から1962年9月にかけて放送された関西テレビ制作の時代劇枠が存在しました。このことは、関西テレビとこの時間帯の深い関わりを示唆しています。

このように、フジテレビ月曜夜10時枠時代劇は、短命に終わったながらも、時代劇枠の変遷やテレビ番組編成のダイナミズムを象徴する存在と言えるでしょう。この枠の歴史を振り返ることで、日本のテレビドラマの歴史の一端を垣間見ることができるのです。

もう一度検索