フットステップスインザサンド

フットステップスインザサンド(Footstepsinthesand)は、アイルランドを代表する競走馬にして、名種牡馬としても知られています。2003年、タタソールズ・オクトーバーイヤリングセールにて17万ギニーという高値で落札されたこの馬は、名馬ジャイアンツコーズウェイの初年度産駒として、大きな期待を背負っていました。

2004年10月、デビュー戦を4馬身半差という圧倒的な強さで制すると、そのわずか8日後にはG3キラヴーランステークスも快勝。2戦2勝という完璧なデビューシーズンを終え、翌シーズンへの期待を高めました。

そして迎えた2005年。休養明け初戦となったイギリス2000ギニーは、後に活躍する名馬たちがひしめく激戦でした。しかし、フットステップスインザサンドは、ドバウィ、オラトリオ、デビッドジュニアといった強豪たちを寄せ付けず、見事に1着でゴール。無敗でのクラシック制覇という偉業を達成しました。

このレースで騎乗したキーレン・ファロンと調教師エイダン・オブライエンという名コンビは、翌日のイギリス1000ギニーでもヴァージニアウォーターズを勝利に導き、1000ギニーと2000ギニーのダブル制覇という快挙を成し遂げました。

その後、アイリッシュ2000ギニーへの出走が予定されていましたが、脚部不安のため回避。残念ながら、回復の見込みが立たず、同年6月23日、わずか3戦で現役引退が発表されました。短くも華々しい競走生活に幕を閉じ、種牡馬としての道を歩むこととなったのです。

しかし、フットステップスインザサンドの伝説はそこで終わりませんでした。種牡馬として、多くの優秀な競走馬を輩出。その代表格として挙げられるのが、2012年メイトロンステークスを制したチャチャマイディー(Chachamaidee)と、2021年モーリス・ド・ゲスト賞を制したマリアナフット(Marianafoot)です。

フットステップスインザサンドは、競走馬としての短い期間にも関わらず、類まれな才能と強さを見せつけました。そして、種牡馬としても成功を収め、その血統は現代の競馬界に大きな影響を与え続けています。わずか3戦という短い競走生活、そしてその後の種牡馬としての成功は、競馬史に燦然と輝く、一つの物語として語り継がれるでしょう。その短いながらも輝かしい競走生活は、多くの競馬ファンに深い感動と記憶を残しました。彼の名は、これからも競馬の歴史に刻まれ続けることでしょう。

競走成績

2004年 (2戦2勝)
・キラヴーランステークス (G3)
2005年 (1戦1勝)
・イギリス2000ギニー (G1)

種牡馬成績

・チャチャマイディー (Chachamaidee): 2012年メイトロンステークス優勝
・マリアナフット (Marianafoot): 2021年モーリス・ド・ゲスト賞優勝

外部リンク

・競走馬成績と情報: netkeiba、JBISサーチ、Racing Post

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