フニテル

フニテル (Funitel) とは

フニテルは、索道の一種であり、特徴的な構造を持つ。

具体的には、二本の支曳索（ロープ）を、片側二条になるように敷設した複式単線（DLM：Double Loop Mono-cable）方式を採用している。

さらに、この方式の中でも、支曳索の間隔がゴンドラの幅よりも広いものを、特に「フニテル」と呼んでいる。これは、愛称として用いられることが多い。

概要

フニテルには、大きく分けて2つのタイプが存在する。

複式単線自動循環式: 従来のロープウェイやゴンドラリフトに代わり、1990年代以降、世界中の観光地で広く普及している。
複式単線交走式:

フニテルという名称は、フランス語のFuniculaire（鋼索鉄道）とTeleferiqueまたはTelepherique（架空索道）を組み合わせた造語である。

搬器（ゴンドラ）は約30人分の乗客を収容できるスペースを持ち、3Sロープウェイで使用されるものと共通の設計となっている。

沿革

日本国内におけるフニテルの導入事例を以下に示す。

1999年（平成11年）4月1日: 日本初のフニテル採用路線として、箸蔵山ロープウェイが運行を開始した。
2002年（平成14年）6月1日: 箱根ロープウェイの早雲山駅 - 大涌谷駅間でフニテルの運行を開始した。
2003年（平成15年）12月: 蔵王ロープウェイに、日本のスキー場としては初めてフニテルが架設された（山麓線 1,734m、山頂線 1,872m）。
2005年（平成17年）9月13日: 谷川岳ロープウェイで運行を開始した。
2007年（平成19年）6月1日: 箱根ロープウェイの大涌谷駅 - 桃源台駅間でフニテルの運行を開始した。

関連情報

フニテルの製造に関わる企業や関連技術についての情報は以下の通り。

ドッペルマイヤー・ガラベンタ・グループ
ポマ
ライトナー・グループ
日本ケーブル

また、特殊なフニテルとして、自動車運搬専用のオートザイルバーン・ブラチスラヴァ（貨物フニテル）が存在する。

外部リンク

索道観察日記 「複式単線自動循環式」の記事
* 地下よりも空が最適？都市型ロープウェーに注目だ

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