フラワーパーク

競走馬としての華麗なる経歴：フラワーパーク

1992年5月8日に誕生したフラワーパークは、デビュー前から幾多の困難を経験しました。1994年秋のデビューを目指しましたが、直前の骨折により6ヶ月間の休養を余儀なくされ、復帰後も骨折に見舞われ、デビューは1995年秋までずれ込みました。

しかし、10月29日の新潟競馬でのデビュー戦こそ10着と敗れましたが、2戦目で初勝利を挙げると、その後も500万下、900万下と条件戦を連勝。勢いに乗って1996年には1500万条件戦を2連勝し、オープンクラスに昇格を果たしました。

そして迎えたシルクロードステークス。重賞初挑戦で4番人気ながら、GI優勝馬を相手に堂々の勝利を収め、京都競馬場1200mのコースレコードタイとなる1分7秒6の好タイムを記録しました。このレースから主戦騎手が村山明から田原成貴へと交代し、引退まで田原騎手が手綱を執ることになります。

続く高松宮杯では、クラシック三冠馬ナリタブライアンとの対決が注目を集め、7万4201人の観客が詰めかけた中、3番人気に支持されました。レースでは前半から積極的な先行策でレースを進め、直線で突き抜けて2着に2馬身半差をつける圧勝。デビューからわずか7ヶ月でGI制覇という偉業を達成しました。中京競馬場1200mのコースレコードとなる1分7秒4の好タイムも記録しました。

安田記念では9着と結果を残せませんでしたが、秋のスプリンターズステークスでは、再び華々しい勝利を収めます。逃げ馬エイシンワシントンをマークし、最後は僅差の接戦を制し、春秋GI連覇という偉業を達成しました。その着差はわずか1cmという接戦だったと言われています。

1996年の活躍により、JRA賞最優秀短距離馬、最優秀父内国産馬に選出されました。最優秀5歳以上牝馬賞も有力視されていましたが、惜しくもダンスパートナーに敗れ、次点となりました。

1997年も現役を続行しましたが、前年の勢いはなく、スプリンターズステークス4着を最後に引退、繁殖入りしました。

繁殖牝馬時代とその後

引退後は白老ファームで繁殖牝馬として活躍。2006年から2007年にはオーストラリアに一時輸出され、2013年に出産を終え繁殖生活を引退、スガタ牧場で余生を過ごしました。

繁殖牝馬としても成功をおさめ、2015年には産駒のヴァンセンヌが東京新聞杯を制し、重賞初勝利を挙げました。2023年3月にはウイニングチケットの死により、存命最年長のJRA・GI競走優勝馬となり、翌2024年1月にはエイシンサンサンの死により、存命最年長のJRA重賞優勝馬となりました。

しかし、2024年4月6日、32歳で老衰のためスガタ牧場でその生涯を終えました。その死により、存命最年長のJRA・GI競走優勝馬およびJRA重賞優勝馬はタイキフォーチュンとなりました。

血統と一族

父は短距離で3年連続年度代表馬に輝いたニホンピロウイナー。母ノーザンフラワーは不出走馬でしたが、半弟には重賞2勝馬ダイナカーペンターがいます。妹の仔にはシルクロードステークス勝ち馬エムオーウィナーがいます。

フラワーパークは、数々の困難を克服し、競走馬として、繁殖牝馬として、その名を競馬史に刻みました。その輝かしい功績は、後世に語り継がれることでしょう。

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