フランキー・フリッシュ

フランキー・フリッシュ: メジャーリーグの伝説

フランキー・フリッシュ（Francis "Frankie" Frisch）は、1898年9月9日にニューヨーク市のブロンクス区で生まれ、1973年3月12日に亡くなった、アメリカのメジャーリーグベースボール（MLB）選手および監督です。彼は主に二塁手として活躍し、その卓越した打撃および守備能力から、「フォーダム・フラッシュ」と呼ばれるニックネームを持っていました。これは、彼がフォーダム大学出身であることに由来しています。

現役時代

フリッシュは1919年にフォーダム大学を卒業後、ニューヨーク・ジャイアンツに入団しました。彼はマイナーリーグを経ることなくMLBデビューを果たし、その才能を早くから発揮しました。チームのキャプテンに指名されると、1921年には49盗塁を成功させ、初めての盗塁王に輝きました。この年の打率は0.300を超え、その後11年間にわたり打率3割以上を維持しました。ジャイアンツ時代には1923年に最多安打を記録し、1924年にはリーグ最多得点を上げるなど、彼の活躍は目覚ましいものでした。

1926年には、ロジャース・ホーンスビーとのトレードでセントルイス・カージナルスに移籍しました。移籍初年度の1927年には208安打と打率0.337を記録し、再び盗塁王に輝くとともに、守備でも補殺や併殺数でリーグ最多を記録しました。特に641補殺の成績は、二塁手の1シーズン補殺数としてメジャーリーグ記録を保持しています（2020年現在）。

フリッシュは1930年代に「ガスハウス・ギャング」と呼ばれるカージナルスのチームを牽引し、1928年以降4度のワールドシリーズ出場も果たします。1933年からは選手兼監督としての役割も兼ねており、1934年には自らの指揮で再びワールドシリーズに進出します。選手としての出場は1937年まで続け、その後は監督業に専念しました。

監督としての挑戦

フリッシュは1938年までカージナルスの監督を務めましたが、その年の成績不振により途中で辞任します。その後1940年からはピッツバーグ・パイレーツの監督として90勝を上げるものの、リーグ制覇には届きませんでした。その後、1949年からシカゴ・カブスの監督に就任しましたが、チーム成績は毎年7位か8位と振るいませんでした。彼が監督としてリーグ制覇を果たしたのは、1934年の1度だけとなります。

引退後の影響

フリッシュは1947年にアメリカ野球殿堂に選出され、野球界を離れた後もラジオの実況やジャイアンツのコーチを務めましたが、1956年に心臓発作を起こしてからはそれらの活動を制限することになりました。その後、アメリカ野球殿堂のベテランズ委員会の委員長としても影響力を発揮しましたが、特に彼のチームメイトたちの殿堂入り選考に関しては引き続き議論を呼びました。

1973年、フリッシュはフロリダでの会議後に交通事故に遭い、1か月後にデラウェア州ウィルミントンで亡くなりました。74歳という生涯は、彼が野球界に残した数々の業績や人々への影響を物語っています。

主な成績とタイトル

• - 盗塁王: 3回（1921年、1927年、1931年）
• - シーズンMVP: 1931年
• - ワールドシリーズ出場: 8回（1921年 - 1924年、1928年、1930年、1931年、1934年）
• - オールスターゲーム出場: 3年連続（1933年 - 1935年）

フランキー・フリッシュは、選手として、また監督として、MLBの歴史において重要な役割を果たしました。彼の人生とキャリアは、多くの野球ファンにとって今なお語り継がれるものです。

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