フランケンシュタディオン

フランケンシュタディオン：歴史と現代が交差する多目的スタジアム

フランケンシュタディオンは、ドイツ・バイエルン州のニュルンベルク市に位置する多目的スタジアムです。その収容人数は44,308人に及び、サッカーをはじめとする様々なイベントが開催されています。

歴史

スタジアムは、ニュルンベルク市街の南東に広がるルイトポルトハイン公園内にあります。1920年代、地元のサッカークラブ、1.FCニュルンベルクがドイツ屈指の強豪として名を馳せたことや、文化・スポーツへの関心の高まりを背景に、1925年に建設が開始されました。1928年には「シュタティシェ・シュタディオン（市営スタジアム）」として開業しました。

しかし、その後の時代は平穏ではありませんでした。ナチ党が権力を掌握すると、ルイトポルトハインはナチ党党大会の会場となり、市営スタジアムも党大会期間中は「ヒトラー・ユーゲントの日」の会場として利用されました。第二次世界大戦後、スタジアムは米陸軍に接収され、1961年までは「ヴィクトリー・スタジアム」と呼ばれていました。

1.FCニュルンベルクは、ブンデスリーガが始まった1963年より、フランケンシュタディオンをホームスタジアムとして使用しています。1972年のミュンヘンオリンピックではサッカー予選会場となり、2006年のドイツW杯では5試合が開催されるなど、国際的な舞台でもその姿を見せてきました。

多様な用途

サッカーの試合以外にも、フランケンシュタディオンでは毎年秋にロック・イム・パルクという音楽祭が開催されています。また、2008年7月にはドイツ陸上競技選手権大会兼北京オリンピック代表選考会が開催されるなど、スポーツイベントも開催されています。

アクセス

スタジアムへのアクセスは、ニュルンベルク地下鉄のメッセ駅、またはSバーンS2のフランケンシュタディオン駅が便利です。フランケンシュタディオン駅の方がスタジアムに近く、駅を降りると目の前にはDTMのサーキットであるノリスリンクが広がります。また、ナチス党大会で知られるツェッペリン広場や、多目的アリーナであるアレーナ・ニュルンベルガーを横目にスタジアムへと向かうことができます。

スタジアム名の変遷

1991年以降、「フランケンシュタディオン」という名称が用いられるようになりました。これは、バイエルン州の地方名であるフランケン地方にちなんだものです。しかし、2006年には命名権が売却され、DZバンクが命名権を取得し「イージークレジット・シュタディオン」となりました。その後、2013年2月にはニュルンベルクに本社を置く家電メーカーのグルンディッヒが命名権を獲得し、「グルンディッヒ・シュタディオン」へと名称が変更されています。

2016年に命名権契約が満了となると、一時的に「シュタディオン・ニュルンベルク」という名称が用いられました。そして、2017年からはBNPパリバグループのコンサーバンクが3年間の命名権を取得し、「マックス・モーロック・シュタディオン」という名称が使用されています。この名称は、2006年の命名権売却に反発した1.FCニュルンベルクのファンによって名付けられたものです。

主要な試合

フランケンシュタディオンでは、過去に数々の重要な試合が開催されてきました。その中でも、2006 FIFAワールドカップは特筆すべきイベントと言えるでしょう。

フランケンシュタディオンは、その長い歴史の中で様々な変遷を経験してきました。しかし、常にニュルンベルクのスポーツ文化の中心であり続け、多くの人々に愛されています。

もう一度検索