フランコフォニー国際機関

フランコフォニー国際機関（OIF）について

フランコフォニー国際機関は、フランス語と共に民主主義、文化、教育、人権の普遍的な価値を共有する国や地域が集まる国際組織です。この団体は、世界各地の多様な文化的背景を持つ国々が参加しており、その中にはフランス語を公用語としていない国や地域も含まれています。

概要

フランコフォニー国際機関は、「フランコフォニー」と呼ばれるフランス語圏以外にも、英語圏、ポルトガル語圏、アラビア語圏の国々が加盟しています。たとえば、カナダではケベック州とニューブランズウィック州がフランコフォニーに参加している一方で、ベトナムや南欧のギリシャ、アフリカのエジプトなども加盟している国々です。特に、オブザーバーとしては、ポーランドや韓国、アルゼンチンなども名を連ねています。興味深いことに、旧フランス植民地であったアルジェリアは社会政治的な理由から加盟していない一方で、日本は2008年に協力に関する共同文書に署名しました。

沿革

フランコフォニー国際機関は、1970年に設立された文化技術協力機関（ACCT）としてその歴史がスタートします。設立者には、セネガルのレオポルド・セダール・サンゴールやチュニジアのハビーブ・ブルギーバが含まれ、ニジェールのニアメで設立されました。1986年にはフランスで第1回サミットが開催され、その後、フランコフォニー政府間機関（AIF）へと改組され、1998年にOIFと改称されました。この新しい形態によって、組織は更なる発展を遂げ、現在のフランコフォニー国際機関へと進化しました。

組織構造

フランコフォニー国際機関は、フランコフォニー・サミットを2年ごとに開催し、参加国の首脳が集まります。このサミットでは、フランコフォニー国際機関の基本方針が定められます。さらに、フランコフォニー閣僚会議や常任理事会があり、それぞれの役割に基づいて意見交換や政策決定が行われています。事務総長も重要な役割を果たし、初代のブトロス・ガーリからルイーズ・ムシキワボまで歴代のリーダーが組織の運営に尽力しています。

参加国・地域

2016年時点で、フランコフォニー国際機関には54の加盟国と4つの準加盟国、26のオブザーバーが参加しており、合計84の国と地域が連携しています。地域ごとに見ると、ヨーロッパ、アフリカ、アジア・オセアニア、アメリカ州にわたり、多様な国々で構成されています。この広範な参加国により、フランコフォニーは多文化共生の枠組みを提供し、相互理解を深めるためのプラットフォームとなっています。

フランコフォニー国際機関は、フランス語の普及やその文化の共有を推進しつつ、加盟国間の協力関係を育む重要な役割を担っています。

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