フランサ駅

フランサ駅について

フランサ駅（Estació de França）は、スペインのバルセロナに位置する著名な鉄道駅であり、主要な交通の要所とされています。この駅は中距離および長距離列車の発着において、バルセロナ・サンツ駅に次ぐ重要な役割を果たしています。しかし、将来的には新たに建設中のラ・サグレラ駅や、サンツ駅への高速列車AVEの本格的な乗り入れにより、その利用状況が変わる可能性があります。

路線の特徴

フランサ駅には、マドリード方面への200号線とフランス方面への270号線の2つの主要な路線が乗り入れています。この駅は、スペイン国鉄レンフェ（Renfe）が運行する多くの国内外行きの列車が発着しており、特にセルカニアスバルセロナのR10線は、中心部を経由してバルセロナ・エル・プラット国際空港までのアクセスを提供しています。他に、地方の中距離列車や、マドリード、バレンシア、また人気の夜行列車トレンオテル（フランス、スイス、イタリア行き）といった国際列車の発着駅でもあります。

歴史的背景

フランサ駅は1848年に開業し、名の通りフランスへと向かう列車が発着する駅として誕生しました。その後、北東カタルーニャやコスタ・ブラバへ向かう列車の拠点としても利用されてきました。特に1929年に開催されたバルセロナ万国博覧会に合わせて駅舎が建て替えられ、建築家ペドロ・ムグルサによる二つの壮大な建物が設計されました。この落成式には国王アルフォンソ13世も出席しており、歴史的にも重要な駅であることが伺えます。ただし、近年ではサンツ駅という地下駅が中心駅としての地位を占めており、フランサ駅は唯一の例外として地上に残ります。

駅の構造と美しさ

フランサ駅はその美しいデザインでも知られています。歴史的な様式と近代的なスタイルが調和した落ち着いた外観は、訪れる人々に深い印象を与えます。駅の装飾には、大理石や青銅、水晶、さらにモデルニスモおよびアール・デコのデザインが用いられており、建物自体が一つの芸術作品のようです。駅の屋根は湾曲しているため、トレインシェッドもその形状に合わせて作られています。プラットフォームは7面12線を有し、高さ29m、長さ195mと規模も大きいです。

元々の駅舎の一部は現在、「フランサ・ビル」としてポンペウ・ファブラ大学に利用されており、駅の多面的な利用が見られます。

利用状況とアクセス

2018年のデータでは、フランサ駅は年間約2,339,367人に利用されており、多くの旅客が利用しています。駅周辺は市の東部に位置し、周囲には動物園やドックがあります。直接の地下鉄駅はありませんが、アクセスは容易で、バルセロナ中心部からはR13線を利用することで直通できます。また、地下鉄4号線のバルセロネータ駅からは徒歩約5分で到達できます。

駅周辺の観光地

周囲にはバルセロナ動物園、ボルンカルチャーセンター（旧ボルン市場）、サンタ・マリア・ダル・マル教会、ピカソ美術館、カタルーニャ歴史博物館、バルセロネータ市場などの観光スポットもあり、観光客の訪問にも便利な立地です。これらの地域は歴史的にも文化的にも豊かで、街の魅力を最大限に楽しむことができます。

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