フランス軍事顧問団 (1872-1880)

第二次フランス軍事顧問団

第二次フランス軍事顧問団は、1867年から1868年にかけて派遣された第一次顧問団に続いて、1872年から1880年の間に日本に派遣された一団です。明治政府がフランスに軍事顧問団の派遣を依頼したことは、当時の状況を考えると意外な決定でした。

前史

明治維新の流れに乗って、日本は西洋の軍事技術を取り入れる必要がありましたが、フランスは1867年に幕府陸軍の訓練のために顧問団を派遣していました。さらに1871年の普仏戦争での敗北により、フランスの軍事的名声には陰りが見えたものの、日本側は依然としてフランスからの指導を求めていました。岩倉使節団の長である岩倉具視は、フランス陸軍の勇敢さを称賛し、指導を受けることの意義を強調しています。

顧問団の構成

顧問団は1872年5月に日本の地を踏みました。団長にはシャルル・アントワーヌ・マルクリー中佐が就任し、後にシャルル・クロード・ムニエール大佐に交代しました。顧問団のメンバーは士官9人、下士官14人、軍楽隊責任者を含む多彩な専門家から構成され、彼らは3年間の契約で日本に滞在し、月俸は150円から400円でした。

中でも、工兵大尉ルイ・クレットマンは日本において約500枚の写真を撮影し、後にエコール・ポリテクニークの学長となるほどの人物でした。

活動と影響

顧問団の主な目的は、大日本帝国陸軍の再編と1873年の徴兵令の施行を支援することでした。徴兵令は満20歳の男子を対象とし、抽選によって3年間の兵役を義務づけ、常備軍の終了後は4年間の後備軍を設けるものでした。顧問団は、陸軍教導学校で主に下士官の養成を行い、様々な教育施設を設立しました。特に1873年に設立された陸軍戸山学校は、初の士官・下士官教育機関として重要な役割を果たしました。

また、射撃学校や武器庫、東京砲兵工廠のフランス製工作機械設置 Japananの他に、火薬工場や市ヶ谷陸軍士官学校も設立されました。後者は現在の防衛省にあたります。顧問団の活動は、陸軍の近代化促進に寄与し、特に1877年の西南戦争における政府への反乱に対して、徴兵制に基づく陸軍が効果的に対応できる体制を整えました。

主要メンバー

顧問団には、アルマン・ピエール・アンドレ・エシュマンやジョセフ・アウグスト・クロなどの優れた軍事専門家が含まれており、彼らは訓練や射撃、体力トレーニング、軍事理論の指導に携わりました。また、フロンソア・ジョセフ・デュクロやアレクサンドル・エチエン・ボーギンなども、様々な分野で顧問団の活動を支えていました。

結論

第二次フランス軍事顧問団は、日本の陸軍の近代化において重要な役割を果たしました。彼らの教育や訓練は、陸軍が近代戦に適応できるようになることに寄与し、その成果は後の日本の軍事力の基盤を築くこととなりました。事実、顧問団の指導のもとで構築された体制は、日本における軍事教育や訓練の質を飛躍的に向上させることに成功しました。

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