フランチェスコ・ルテッリ

フランチェスコ・ルテッリ：イタリア政界の変遷を体現する政治家

フランチェスコ・ルテッリ（Francesco Rutelli）は、1954年6月14日にローマで生まれました。彼は、イタリアの政治家であり、上院議員、下院議員、副首相兼文化財・文化活動大臣、マルゲリータ党首、そしてローマ市長といった数々の要職を歴任しました。

政治家としての初期

ルテッリは1975年にイタリア急進主義者（RI）に入党し、1981年には書記長に就任。1983年の下院総選挙で初当選を果たし、翌年にはRI下院議員団長に就任しました。この時期から、その政治的手腕を発揮し始めます。

環境保護運動への参加とローマ市長への道

1989年にRIを離党後、ルテッリは緑の連盟（Verdi）の設立に加わり、1990年には全国議長に就任。環境保護運動にも深く関与しました。1993年には下院議員を辞職し、ローマ市長選挙に出馬。ジャンフランコ・フィーニとの激戦を制し、ローマ市長に就任しました。

中道左派のリーダーとして

1999年には、ローマ市長在任中に欧州民主党から欧州議会選挙に出馬し、当選。2001年には、中道左派連合「オリーブの木」の首相候補に指名され、下院選に再出馬しましたが、シルヴィオ・ベルルスコーニ率いる中道右派連合に敗北しました。しかし、その政治的影響力は衰えることなく、2002年にはマルゲリータを結成し、党首に就任。ワルテル・ヴェルトローニとともに中道左派連合「ルニオーネ」を結成し、政権交代を牽引しました。

副首相として、そして民主党へ

2006年には、第2次プローディ内閣の発足により、副首相兼文化財・文化活動大臣に就任。文化財保護に尽力しました。2007年には、マルゲリータと左翼民主主義者などの合流による新党・民主党（PD）結成に尽力。イタリアの政党再編に大きく貢献しました。

ローマ市長選への再挑戦とその後

2008年、ヴェルトローニが民主党の首相候補として国政復帰したことに伴い、ルテッリはローマ市長選への出馬を表明しましたが、ジャンニ・アレマノに敗北しました。

フランチェスコ・ルテッリは、急進主義者から緑の連盟、マルゲリータ、そして民主党へと、その政治的キャリアを通じて、イタリア政界の変遷を体現してきました。ローマ市長、欧州議会議員、そして副首相として、イタリア社会に多大な貢献を果たした政治家として、その名は記憶されるでしょう。

関連情報

民主党 (イタリア)
マルゲリータ (政党)
緑の連盟 (イタリア)
イタリア急進主義者
* Francesco Rutelli（公式サイト）

もう一度検索