フレンズ・オブ・アース

フレンズ・オブ・アース（Friends of Earth, F.O.E）

フレンズ・オブ・アースは、1984年に結成された日本の音楽ユニットで、元イエロー・マジック・オーケストラ（YMO）の細野晴臣を中心に、元Interiorsの野中英紀を含むメンバーが参加していました。このユニットは、その名前の通り、音楽を通じて地球や人々をつなげることを志向しました。

概要と略歴

フレンズ・オブ・アースは、流動的なメンバー構成が特徴で、後に西村麻聡や越美晴、サンディーなども活動に参加しました。彼らの音楽スタイルは、細野が名付けた「O.T.T.（Over The Top）」という機械的なビートを基に、驚くほどのドライヴ感がありました。1984年に細野のソロアルバム『S・F・X』に名前が登場し、その後、3枚のミニアルバムをリリースしました。

ユニットの代表作の一つ『SEX ENERGY & STAR』に収録されたジェームス・ブラウンのカヴァー曲「SEX MACHINE」では、ブラウン本人とメイシオ・パーカーがゲストとして参加しています。この曲は特に注目を集めました。1986年、彼らは大阪城ホールと東京・日本武道館で行われたジェームス・ブラウンの来日公演のオープニング・アクトとして初ライブを行い、厳しいJBファンからの野次や喝采を受けることとなりました。細野はこの状況を予想しており、最初に出演のオファーを10回断っていましたが、最終的には11回目で出演することになりました。

1986年3月、細野はアルバム『SEX ENERGY & STAR』のトラックダウンを終えた後、東京・代官山で雪に滑って転倒し、骨折してしまいました。この事故が彼に与えた影響は大きく、活動終了を意識的に決断するきっかけとなりました。彼は同月末にテイチクとの契約更新を行わず、その後の活動を休止しました。しかし、翌1987年4月25日には、細野が所属していたヒップホップレーベル「BPM」から「COME★BACK」というシングルをリリースし、1年間の休憩からの復帰を果たしました。

2008年には、テイチクエンタテインメントから『SEX ENERGY & STAR』と『THE WORLD OF F.O.E』の2枚のアルバムがCDとして再発売されました。また『COME★BACK』もアルバム『HEAVY』に再収録され、1993年にはCD形式で再発売されましたが、現時点では廃盤となっています。

ディスコグラフィー

• - 12インチシングル

- 『FRIEND OR FOE?』（1985年12月16日）
- 『F.O.E#1/DECLINE OF O.T.T』（1986年3月21日）
- 『COME★BACK / Cold Getting Down』 （1987年4月25日）
- 「F.O.E. featuring HARUOMI HOSONO with President BPM and SEIKOH ITOH」名義 / M.I.D.

• - 7インチシングル

- 『SEX MACHINE』（1986年5月1日）
- 「James Brown with F.O.E」名義

• - アルバム

- 『SEX, ENERGY & STAR』（1986年5月21日）
- 『THE WORLD OF F.O.E』（1986年7月21日）
- ノン・スタンダードでの2枚の12インチシングルを1枚のCDにまとめたもの。

関連事項

• - 日本のヒップホップ
• - ジェームス・ブラウンの「Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine」との関連

フレンズ・オブ・アースは、その短い活動期間にもかかわらず、音楽シーンに残る影響を与えたユニットとして今なお記憶され続けている。

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