フロム・ダスク・ティル・ドーン3

『フロム・ダスク・ティル・ドーン3』：吸血鬼と人間、そして血の因縁が交錯する西部劇ホラー

1999年に公開された『フロム・ダスク・ティル・ドーン3』は、P・J・ピース監督によるアメリカの西部劇ホラーアクション映画です。本作は、カルト的人気を誇る『フロム・ダスク・ティル・ドーン』シリーズの第3弾であり、1作目の前日譚にあたります。マルコ・レオナルディ、マイケル・パークスらが出演し、1900年代初頭のメキシコを舞台に、強盗団と吸血鬼たちの壮絶な戦いを描いています。本国アメリカでは劇場公開されずビデオ発売となりましたが、日本では劇場公開されました。

あらすじ

物語は、強盗団の首領ジョニー・マドリッドが絞首刑を執行される直前に脱走するところから始まります。彼は、処刑人の娘であるエスメラルダを連れ去り、逃亡を続けます。道中、新婚の牧師夫妻や、パンチョ・ビリャの革命軍に参加しようとする作家アンブローズ・ビアスの乗る馬車を襲撃。その後、ジョニーとエスメラルダは、荒野に佇む怪しげな宿場にたどり着き、そこで一夜を明かすことになります。

しかし、その宿は妖艶な女クイクスラが経営する売春宿であり、実はそこに住む人々はすべて吸血鬼だったのです。そこへ、ジョニーに襲われた牧師夫妻やビアス、そしてジョニーとエスメラルダを追ってきた処刑人も現れ、人間と吸血鬼の間で凄惨な殺し合いが繰り広げられます。

物語が進むにつれて、エスメラルダが処刑人とクイクスラの娘であることが明らかになります。処刑人は、娘を普通の人間として育てようと厳しくしつけていました。一方、クイクスラは、エスメラルダを後継者とする儀式を執り行い、エスメラルダは「地獄のサンタニコ」として吸血鬼へと変貌します。

激しい戦いの末、処刑人は吸血鬼となってしまいますが、最後の力を振り絞り、夜明けの陽の光を宿場内に入れ、クイクスラを倒します。吸血鬼となったエスメラルダは、陽の光を避けて外に出られなくなり、ジョニーとビアスによって閉じ込められます。こうして、ジョニーとビアスだけが生き残りました。しかし、エピローグではビアスがすでにクイクスラに噛まれて吸血鬼になっていたことが明かされ、物語は衝撃的な結末を迎えます。

キャスト

ジョニー・マドリッド: マルコ・レオナルディ（声：小山力也）- 強盗団のリーダー。
アンブローズ・ビアス: マイケル・パークス（声：有本欽隆）- 作家でジャーナリスト。
エスメラルダ: アラ・セリ（声：林原めぐみ）- 処刑人の娘。
メアリー・ニューリー: レベッカ・ゲイハート（声：山像かおり）- 牧師の新妻。
ジョン・ニューリー: レニー・ロフティン - 牧師。
クイクスラ: ソニア・ブラガ（声：高畑淳子）- 売春宿の経営者で吸血鬼。
処刑人: テムエラ・モリソン（声：水野龍司）- エスメラルダの父。
チャーリー: ダニー・トレホ（声：宝亀克寿）- 売春宿のバーテンダー。
* キャサリン・リース: ジョーダナ・スパイロ - 男装の少女。

製作と評価

ロバート・ロドリゲスが原案を担当し、いとこのアルヴァロ・ロドリゲスが脚本を執筆しました。

作品の評価は分かれており、Rotten Tomatoesでは、9件のレビューのうち肯定的な評価は22%にとどまっています。

まとめ

『フロム・ダスク・ティル・ドーン3』は、西部劇の舞台設定と吸血鬼ホラーを見事に融合させた作品です。スリリングなストーリー展開と個性的なキャラクターたちが、観る者を魅了します。1作目のファンはもちろん、ホラー映画好きにもおすすめの一作です。

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