フロリダ諸島の戦い

フロリダ諸島の戦い

フロリダ諸島の戦いは、1942年8月7日から8日にかけて行われた太平洋戦争の重要な戦闘の一つです。この戦いは、当時の日本軍守備隊と米軍との間で繰り広げられたものであり、特にツラギ島、ガブツ島、タナンボゴ島を巡る激戦が特徴的です。

戦闘の背景

日本軍は1942年4月23日に、「MO作戦」と呼ばれるポートモレスビー攻略作戦を発令しました。この作戦には、ツラギ島を占領し水上機の運用拠点を確保することが含まれていました。呉第三特別陸戦隊を主力とした部隊が、トラック島から輸送され、5月3日に無血で三島を占領しました。日本軍は占領後、基地の設営を急ぎましたが、4日の米艦載機による襲撃で、駆逐艦菊月などが沈没し、水上基地が破壊されます。

その後、日本軍は復旧を図り、再度この地域に進出した横浜海軍航空隊がタナンボゴ島を拠点として哨戒活動を展開しました。1942年7月2日、米軍は反撃のため「ウォッチタワー作戦」を発動し、ツラギの攻略とガダルカナル島の制圧を目指しました。最初の作戦日程が遅れる中、最終的に50名の兵力での攻撃が8月7日に決定されます。

両軍の兵力

日本軍は約1100名の兵士がツラギ島、ガブツ島、タナンボゴ島に配備されたのに対し、米軍は約8000名の兵士を動員しました。この不均衡な戦力の差が、戦闘結果に大きく影響を及ぼしました。

戦闘の経過

1942年8月6日、ラバウルからの異常電波を受け、横浜海軍航空隊は早期発進の準備を開始します。翌7日午前4時10分、大艇が離水しようとした瞬間、米艦載機による攻撃に遭い、日本の基地は全滅しました。

午前7時を過ぎ、米軍は第二波の空襲を行い、午前10時にガブツ島に上陸しました。ガブツ島の守備隊は武器を持っておらず、同日中に米軍に占領されてしまいます。一方で、日本軍は救援兵力を集結させ、反撃を試みました。午後3時には、米軍がタナンボゴに進撃を開始しましたが、頑強な日本軍の抵抗にあい、進撃は一時的に後退しました。

午後4時、米軍は水陸両用車両による上陸を試みますが、これに対して日本軍守備隊が攻撃を仕掛け、炎上させます。しかし、この様な小規模な抵抗も、米軍の圧倒的な火力の前には効果を持ちませんでした。

午後5時、米軍が軽巡洋艦および駆逐艦から艦砲射撃を行い、日本軍守備隊は壊滅的な打撃を受けました。残された日本軍は奮戦したものの、タナンボゴ島は米軍によって最終的に占領されました。

戦闘の結果

この戦闘の結果、日本軍は約1100名のほぼ全員が戦死し、生存者はわずか3名にまで減少しました。それに対する米軍の損害は約122名となりました。フロリダ諸島の戦いは、戦局の流れを変える重要な一幕となるとともに、米軍の反攻を可能にしたマイルストーンとも言えます。

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