ブッシュマスターACR

ブッシュマスター ACR (Adaptive Combat Rifle) の詳細

ブッシュマスター ACR（Adaptive Combat Rifle）は、アメリカのブッシュマスター社が製造・販売するアサルトライフルです。その起源は、マグプル社が開発した「MASADA（Masada Adaptive Combat Weapon System）」に遡ります。MASADAは、2007年のフロリダ・ショットショーで発表されました。その後、ブッシュマスター社が製造と販売の権利を取得し、ACRとして市場に投入されることとなりました。さらに、レミントン社も軍用モデルの開発・販売に参入しています。

概要

ACRは、既存の様々な銃の長所を組み合わせることで、信頼性と汎用性を高めています。具体的には、以下のような特徴があります。

作動方式: AR-18のガスピストン方式を採用し、高い信頼性を実現しています。
アッパーレシーバー、ストック、チャージングハンドル: FN SCARと同様のデザインを踏襲し、人間工学に基づいた操作性を実現しています。
ポリマーフレーム: H&K G36やXM8と同様のポリマーフレーム構造を採用し、軽量化と耐久性を両立しています。
トリガーパック: H&K G3のトリガーパックを採用し、信頼性の高い射撃を実現しています。
ファイアコントロールユニットとバレル: M16のファイアコントロールユニットとバレル配置を参考に、高い集弾性を実現しています。

さらに、セレクターレバーやマガジンキャッチはアンビデクストラス（左右兼用）とし、チャージングハンドルも左右どちらからでも操作できるように設計されています。これにより、射手の利き手を問わず、快適な操作が可能です。

モジュール化

ACRの最大の特徴の一つは、そのモジュール性です。アッパーレシーバー、ロワーレシーバー、トリガーグループ、ガスブロック、バレル、ハンドガード、ストックといった各パーツがモジュール化されており、容易に交換や組み合わせが可能です。これにより、長銃身に固定ストックを付けた狙撃仕様から、短銃身にフォールディングストックとレールシステム付きハンドガードを装備したアサルトカービン仕様まで、様々な用途に対応できます。また、5.56x45mm NATO弾仕様から7.62x39mm弾仕様への変更も、バレルやマガジンといったパーツの交換で容易に行えます。
特に、バレルはクイックチェンジシステムを採用しており、ほぼワンタッチで交換が可能です。

作動信頼性

ACRは、作動信頼性にも重点を置いて開発されました。過酷な環境下での射撃テストを行い、高い基準値をクリアしています。「強い衝撃」「泥につける」「塩につける」「凍らせる」「砂塵に埋める」といった、過酷な環境下でも確実に作動するように設計されています。

使用弾薬

ACRは、多様な弾薬に対応しています。最も標準的な5.56x45mm NATO弾のほか、6.8×43mm SPC弾、7.62x39mm弾も使用可能です。基本的にはマグプル社標準のプラスチック製マガジンが使用されますが、M16やAK-47のマガジンも使用可能です。ただし、ブッシュマスターとレミントンがライセンスを取得したACR以降は、対応弾薬が5.56mm NATOと6.8mm SPCに限定されています。

各部位の詳細

ACRは、モジュール化により、様々なパーツ構成が可能です。

バレル: プロトタイプのMASADA（5.56mm仕様）では、10.5インチ、12.5インチ、14.5インチ、16インチ、18インチの5種類が存在します。
ハンドガード: 初期はピカティニーレールを側面と下部に取り付ける方式でしたが、ACRではレール一体型の高剛性ハンドガードが採用されています。
ストック: 3種類のストックが用意されています。FN SCARのようなマルチアジャスタブルストック、Aフレーム・カービンストック、H&K PSG1に似た狙撃用PRSストックがあります。

マグプルからブッシュマスター、レミントンへ

2007年のショットショーでの発表後、MASADAの情報はほとんど出てきませんでした。これは、性能不足というよりも、FN SCARやH&K HK416といった競合が存在し、軍が購買意欲を示さなかったことが原因と言われています。

2009年1月、マグプル社はブッシュマスター社にライセンスを売却。さらにレミントン社が加わり、軍用モデルをレミントンが、民生用モデルをブッシュマスターが担当することになりました。マグプル社は共同開発という形で関わっています。

2010年1月、ブッシュマスター社はショットショーに向け、ベーシックモデルとエンハンスドモデルを発表しました。ベーシックモデルはM16A2タイプのフラッシュハイダーとプレーンなハンドガード、Aフレームストックを装備。エンハンスドモデルはAAC社製フラッシュハイダー、3面レール付きハンドガード、フォールディングストックを装備しています。

遊戯銃

中国のA&K社がMASADAの電動エアガンを販売しています。また、マグプルPTS社からも電動エアガンが発売され、日本でも入手可能です。KSCからはガスガンも販売されています。

登場作品

（具体的な登場作品については、情報が不足しているため割愛）

脚注

（脚注については、情報が不足しているため割愛）

外部リンク

Magpul Industries
BUSHMASTER ACR Official
Remington Defense ACR Official
Magpul Masada, SHOT Show 2007 - YouTube
Magpul Masada, Test Firing - YouTube
Zak Smith: Magpul Masada pictures
* Modern Firearms - MAGPUL Masada / Bushmaster ACR - Adaptive Combat Rifle

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