ブニョロ

ブニョロ：ウガンダ西部の歴史と文化が息づく地

ブニョロは、ウガンダ西部に位置する歴史的な地域であり、バントゥー系のニョロ族が築いた国を指します。かつてこの地には、広大な勢力を誇ったブニョロ＝キタラ帝国が存在していました。

ブニョロ＝キタラ帝国の隆盛と衰退

ブニョロ＝キタラ帝国は、神聖な王であるオムカマによって統治され、現在のヴィクトリア湖の北西岸一帯を勢力圏としていました。しかし、ブガンダ王国がバナナ栽培や象牙交易で力をつけるにつれて、帝国の勢力は徐々に衰退していきます。1830年代には、帝国の南部がトロ王国として分裂。さらに、イギリスの進出に伴い、南部地域はブガンダ王国に奪われ、1896年にはブニョロ自体もイギリスのウガンダ植民地に組み込まれることとなりました。

当時のブニョロ王であったカバレガは、王国の再興を目指して度々蜂起。1876年にはトロ王国を再併合するなどしましたが、最終的にはセメイ・カクングルらに敗れ、1899年にブガンダ王のムワンガ2世と共にセイシェルへと流刑となりました。これにより、ブニョロの領域はアルバート湖の東岸のみとなってしまいました。

ウガンダ独立後の変遷

ウガンダが独立した後、住民投票によってムベンデ地方西部（後のキバレ県）がブニョロに返還されました。首都は、ホイマからマシンディ、そしてムパロへと移されています。ブニョロの北はアチョリ地方、東はランゴ地方、東南はブガンダ領となっています。

ミルトン・オボテ政権下の1967年には、ブニョロを含むウガンダの他の王国と同様に王制が廃止されました。ブニョロの北部にはマーチソン滝国立公園が置かれていましたが、イディ・アミン政権時代にカバレガ国立公園へと改名されています。

王制の復活と現在

1993年、ブニョロでは文化的指導者としての王制が復活。1994年には、ソロモン・ガフビサ・イグル1世が第49代（ビト朝第27代）オムカマとして即位しました。現在、ブニョロはウガンダの歴史と文化を色濃く残す地域として、その存在感を示しています。

ブニョロ＝キタラ王室公式サイト（英語）

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