ブラウザホン641S

シャープが開発したブラウザホン641Ssと641Sfは、NTTドコモのPHS端末として2001年2月に発売されました。これらの端末は、ドコモのPHSとしては初めてCompact HTMLに対応したブラウザを搭載しており、当時のモバイルインターネット体験を大きく変える画期的な製品でした。

ブラウザ機能と接続性

ブラウザホン641Ssはストレートタイプ、641Sfはフリップタイプとして展開され、デザインの面でもユーザーに選択肢を提供しました。これらの端末の最大の特徴は、mopera接続に加えて、一般のインターネットサービスプロバイダにも接続できる点でした。これにより、ユーザーは自身の利用状況や契約に応じて最適な接続方法を選ぶことができました。

接続料金は、mopera経由の場合は1分15円、一般プロバイダ経由の場合は昼間1分10円、夜間90秒10円と設定されていました。ただし、ドコモが提供するメニューへのアクセスはmopera経由のみに限定されていました。この点が、当時のiモードとの違いを際立たせていました。CMでは「iモードみたい…」というキャッチフレーズが使用されていましたが、実際にはiモードには対応していませんでした。

メール機能と後継機種

メール機能に関しては、従来の機種と同様にパルディオEメールに対応し、最大1500文字までのメール送信が可能でした。これにより、テキストコミュニケーションが広く利用されるようになりました。また、641Ssをベースとして、音楽配信サービスに対応したPicwalk SH712mが登場するなど、後継機種の展開も行われました。

以降、Picwalkのような特殊な端末を除き、シャープのPHS端末は「ブラウザホン」ブランドとして展開されることになります。このブランド名は、ブラウザ機能が搭載された点を強調しており、後の機種にも引き継がれることになりました。

発売までの経緯

ブラウザホン641Ssと641Sfは、2000年9月26日に電気通信端末機器審査協会（JATE）を通過し、A00-0992JP（641Ss）とA00-0991JP（641Sf）の認証を得ました。その後、2001年1月30日にドコモから発売が発表され、2001年2月5日に正式に発売されました。

参考情報

さらに詳しい情報については、以下のリンクから確認できます。

“ドコモ、iモード互換のPHS「パルディオ 641S」を2月5日発売”. ケータイWatch

ブラウザホン641Ssと641Sfは、当時のPHS市場において、インターネット機能と多様な接続オプションを提供した革新的な端末であり、その後のモバイル端末の進化に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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