ブラジルの先住民

ブラジルの先住民とその歴史

ブラジルは、世界でも有数の先住民族の文化が息づく地です。コロンブス以前、ブラジルには推定500万から600万人の先住民が居住していました。しかし、その後の時代において、先住民は様々な形で弾圧され、特にブラジルの植民地化が進む中で、数多くの虐殺が発生しました。その影響で、1950年には先住民の人口はわずか10万人程度にまで減少してしまいました。

このような厳しい状況にもかかわらず、過去50年以上にわたり、先住民族の保護と彼らの権利を守るための取り組みが続けられています。1997年のデータによると、約200の部族が存在しており、人口は約30万人にまで回復しています。このような努力は、先住民保存団体や国際的な支援に支えられています。

現在の状況

ブラジルの高等学校教科書には、現在国内に約220の先住民族グループが存在しているとの記載があり、そのうち約30のグループは白人社会との接触がほとんどないか、まったく接触していない状況にあります。先住民布教審議会が配布する資料によると、今日まで生き残っている先住民は約22万7000人とされ、2000年の国勢調査では73万4000人と報告されていますが、農村に居住する先住民はおそらく約35万人に及ぶと推測されています。

主な先住民族

ブラジルには多様な先住民族が存在しています。以下はその一部です：

• - アシェニンカ族 (Asheninka)
• - アピナヘ族 (Apinaje)
• - アワ族 (Awá)
• - カインガン族 (Caingang)
• - カシワナ族 (Kaxinawa)
• - カトゥキナ族 (Katuquina)
• - カラハ族 (Karaja)
• - カリプナ族 (Caripuna)
• - グアハラ族 (Guajajara)
• - グアラニー族 (Guarani)
• - クラホ族 (Kraho)
• - シェレンテ族 (Xerente)
• - シャクリアバ族 (Xacriaba)
• - シャヴァンテ族 (Xavante)
• - シュクルー族 (Xucuru)
• - タプイア族 (Tapuia)
• - チクーナ族 (Ticuna)
• - テレーナ族 (Terena)
• - パタソ族 (Pataxo)
• - バナワ族 (Banawa)
• - フルニオ族 (Fulni-o)
• - ポティグアラ族 (Potiguara)
• - マクシ族 (Macuxi)
• - ヤノマミ族 (Yanomami)
• - ヤワナワ族 (Yawanawa)

特に、クイクロ族はブラジル中央部のシングー川上流域に住むカリブ系の部族であり、1990年代以降、考古学者と協力し、彼らの文化や歴史を探求しています。

まとめ

ブラジルの先住民は、歴史的に大きな試練を乗り越えてきましたが、現在でも彼らの伝統や文化は息づいており、保護活動が進むことでその人口は再び増加しています。これからも彼らの権利が守られ、文化が継承されることが求められています。

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