ブラッド・トーマス

ブラッドリー・リチャード・トーマス（Bradley Richard Thomas）は、1977年10月12日生まれ、オーストラリア・シドニー出身の元プロ野球選手です。投手として、MLB（メジャーリーグベースボール）、NPB（日本プロ野球）、KBO（韓国プロ野球）、CPBL（台湾プロ野球）、ABL（オーストラリアン・ベースボールリーグ）という、世界各国のプロリーグでプレーしました。

MLBへの挑戦と苦難

幼少期はサッカーに親しんでいましたが、9歳の時に友人の誘いで野球を始めました。高校卒業後の1995年にロサンゼルス・ドジャースと契約しますが、ビザの問題で退団。その後、ミネソタ・ツインズと契約し、2001年にメジャーデビューを果たします。しかし、結果を残せず、2004年にはボストン・レッドソックスへ移籍。左肘の手術を受け、ワールドシリーズのチャンピオンリングを手にするも、シーズン終了後に自由契約となります。

日本での飛躍

2005年、北海道日本ハムファイターズにテスト入団。当初は先発を任されますが、制球難から二軍落ちを経験します。しかし、左肘の回復とともに球威を取り戻し、セットアッパーとして一軍に再昇格。立石尚行、武田久、建山義紀とともに「4Ts」と呼ばれる強力なリリーフ陣の一角を担い、チームの勝利に貢献しました。同年には来日初勝利、初セーブも記録しています。
2006年には背番号を17に変更し、リーグ優勝、日本一を経験。しかし、翌年は構想外となり、退団しました。

アジアでの活躍

2008年、韓国プロ野球のハンファ・イーグルスと契約。抑えとして31セーブを挙げ、当時の外国人投手最多セーブ記録を樹立しました。その後、2010年にはデトロイト・タイガースでメジャー復帰を果たし、中継ぎとして活躍しました。

2012年には台湾の兄弟エレファンツに加入し、守護神として活躍。2013年にはコーチ兼任となり、シーズン途中からは選手専任に戻り最優秀救援投手のタイトルを獲得。しかし、2014年に中信兄弟に復帰するも、シーズン途中で解雇されました。

プレースタイルと人物

最速155km/hの速球を武器とする本格派左腕で、セットアッパーとして活躍しました。真面目な性格で、課題の克服に真摯に取り組む姿勢は、多くの人々に感銘を与えました。日本ハム時代には、ファンサービスにも積極的に応じていたようです。

詳細情報

タイトル: CPBL最優秀救援投手（2013年）
背番号: 56（2001-2004）、70（2005）、17（2006, 2014）、26（2008-2009）、36（2010-2013）
* 代表歴: WBCオーストラリア代表（2009, 2013）


ブラッドリー・トーマスは、その国際的なキャリアと、常に向上心を持って野球に取り組む姿勢で、多くのファンに記憶される選手です。

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