ブランコ・ツルヴェンコフスキ

ブランコ・ツルヴェンコフスキは、1962年10月12日にサラエヴォ（現ボスニア・ヘルツェゴビナ）で生まれました。スコピエ大学電気工学部を卒業後、1990年にマケドニア社会民主同盟（SDSM）から国会議員に初当選し、政界でのキャリアをスタートさせました。1991年にマケドニアが独立を果たすと、彼はSDSMの党首に就任し、その後も党首として再選を重ね、党を率いていくことになります。

1992年、ツルヴェンコフスキは初めて首相（第2代）に任命され、アルバニア系政党を含む連立政権を樹立しました。首相として、彼は経済の安定化と民主化を推進し、ギリシャとの間で長年続いていた国名問題の解決に向けて妥協を試み、その結果、マケドニアは国際連合への加盟を果たすことができました。この業績は、彼のリーダーシップと外交手腕を示すものとして高く評価されています。

1998年の総選挙でSDSMは敗北し、ツルヴェンコフスキは首相の座を降りることになりました。しかし、2002年の総選挙で再び勝利を収め、内部マケドニア革命組織・マケドニア国家統一民主党のボリス・トライコフスキ大統領の下で、再び首相（第4代）に就任しました。

2004年2月26日、トライコフスキ大統領が不慮の事故で亡くなったことを受け、ツルヴェンコフスキは同年4月に行われた大統領選挙にSDSMの候補として出馬しました。4月28日の決選投票で、彼は国家統一民主党の候補を破り、第3代大統領に選出されました。大統領として、彼は国の安定と発展に尽力し、2009年5月12日に退任しました。

ブランコ・ツルヴェンコフスキは、マケドニアの政治において重要な役割を果たし、同国の独立、民主化、そして国際社会への統合に大きく貢献した人物として記憶されています。彼のリーダーシップは、困難な状況下でも国を導き、安定と発展をもたらすことができることを示しました。

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