ブランドン・ジェニングス

ブランドン・ジェニングス：異色の経歴を持つ元NBAポイントガード

ブランドン・バイロン・ジェニングス（Brandon Byron Jennings, 1989年9月23日 - ）は、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはポイントガード。

プロ入りまでの道のり

ジェニングスは高校時代から、その才能で全米の注目を集め、同世代のポイントガードとしてナンバーワンの評価を得ていました。大学に進学せず、イタリアのセリエAに渡り、名門ローマとプロ契約を結んだことは、当時非常に珍しいケースとして大きな話題となりました。これは、NBAドラフトでの上位指名が有力視されるアメリカ人高校生が、アメリカ国内の大学を経由せずにヨーロッパでプロになるという異例の選択だったからです。

2008-2009シーズンには、ユーロリーグにも出場しました。

NBAでの活躍

2009年のNBAドラフトで、ジェニングスはミルウォーキー・バックスから1巡目全体10位で指名を受け、NBA入りを果たします。デビュー戦となったフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦では、17得点、9リバウンド、9アシストと、トリプルダブルに迫る活躍を見せました。

特に、2009年11月14日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦では、第3クォーターだけで29得点、合計55得点を記録し、カリーム・アブドゥル＝ジャバー（当時はルー・アルシンダー）が保持していたチームの新人1試合最多得点記録を更新しました。これはNBA全体でも、アール・モンロー以来の高得点であり、55得点を挙げた最年少選手として、また21歳未満の選手としてはレブロン・ジェームズに次ぐ歴代2位の記録となりました。

その後

2013年7月31日、デトロイト・ピストンズへ移籍。しかし、2015年1月18日のトロント・ラプターズ戦で左足を負傷し、アキレス腱断裂という重傷を負い、シーズンを全休することになりました。手術とリハビリを経て、2015年12月29日のニューヨーク・ニックス戦で復帰を果たしました。

その後、2016年2月16日にオーランド・マジックへトレードされ、ミルウォーキー・バックス時代に指導を受けたスコット・スカイルズの下でシーズンを終えました。2016年7月4日にはニューヨーク・ニックスと契約しましたが、2017年2月27日に解雇。その後、ワシントン・ウィザーズとシーズン終了までの契約を結びました。

2017年7月28日には、中国プロバスケットボールリーグ（CBA）の山西汾酒猛龍籃球倶楽部と契約。さらに、2018年3月11日には、古巣ミルウォーキー・バックスと10日間契約を結び、同年4月1日に正式契約を結びました。

プレイスタイル

ジェニングスは、NBAでも屈指のクイックネスとハンドリング、パスセンスを持ち、3ポイントシュートも高い確率で決めることができる選手でした。その攻撃的なプレイスタイルは観客を魅了する一方で、やや乱発癖があり、ターンオーバーが多いという課題も抱えていました。また、フィールドゴール成功率が40%に満たないこともありました。

最後に

ブランドン・ジェニングスは、その異色の経歴とプレイスタイルで、多くのバスケットボールファンに記憶される選手です。

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