ブリン・ガットランド

ブリン・ガットランド

ブリン・ガットランド（Bryn Gatland）は、1995年5月10日にニュージーランドで生まれたラグビーユニオンプレイヤーです。主にスタンドオフ（SO）としてプレーし、その正確なキックとゲームコントロール能力で知られています。現在は、日本のトップリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属するコベルコ神戸スティーラーズで活躍しています。

プロフィール

ニュージーランドのハントリー出身であるブリン・ガットランドは、ラグビーに深く関わる家庭に育ちました。彼の父は、ウェールズ代表ヘッドコーチをはじめ、世界中の強豪チームや代表チームを率いてきたラグビー界の重鎮、ウォーレン・ガットランド氏です。父の影響を受け、幼い頃からラグビーに親しみ、SOとしての道を歩み始めました。身長は177cm、体重は88kgと、現代ラグビーのSOとしては標準的な体格を持ち、この体格を活かしたバランスの取れたプレーを展開します。

ニュージーランドでのキャリア

ガットランド選手のキャリアは、ニュージーランド国内のラグビーからスタートしました。国内州代表選手権（NPC）ではワイカトやノースハーバーでプレーし、基礎を築きました。その後、スーパーラグビーの舞台へとステップアップします。ブルーズでの経験を経て、2019年にはハイランダーズに加入しました。ハイランダーズ時代には、特に印象的なプレーを見せています。スーパーラグビーアオテアロアの2020年シーズン開幕戦、チーフスとのダービーマッチでは、試合終了間際に決勝点となるドロップゴールを成功させ、チームを勝利に導きました。このプレーは、彼の勝負強さと高いキック精度を証明するものでした。同年12月には、かつての対戦相手であったチーフスへ移籍し、ここでもチームの司令塔として重要な役割を担いました。

日本での挑戦と成功

2023年、ブリン・ガットランドは新たなキャリアの地として日本を選択し、ジャパンラグビーリーグワンに所属するコベルコ神戸スティーラーズに加入しました。日本のラグビーファンにとって待望のトップ選手加入でした。同年12月9日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2023-24シーズンの開幕戦、三重ホンダヒート戦に先発出場し、記念すべき日本での公式戦初出場を果たしました。

コベルコ神戸スティーラーズでの最初のシーズンとなった2023-24シーズン、ガットランド選手は日本のラグビー界に強いインパクトを与えました。彼は卓越したプレースキック能力でチームの主要な得点源となり、ゴールキック、ペナルティキック、そしてフィールドゴールやドロップゴールに至るまで、様々な状況から確実に得点を重ねました。彼の高いキック成功率は、チームが接戦を勝ち抜く上で不可欠な要素となりました。シーズンを通じて安定した得点能力を発揮した結果、彼はリーグワンDIVISION 1において、最も多くの得点を挙げた選手に贈られる「得点王」のタイトルを獲得しました。さらに、その正確なキック技術が評価され、「ベストキッカー(DIVISION 1)」にも選出されています。これらの受賞は、彼がリーグワンのレベルで最も優れたプレースキッカーの一人であることを明確に示しました。

ニュージーランドと日本でのキャリアを通じて、ブリン・ガットランドはワールドクラスのスタンドオフとしての評価を確立しています。コベルコ神戸スティーラーズの攻撃を組み立てる司令塔として、そして試合の流れを変えうる正確なキックを持つ選手として、今後のさらなる活躍が大いに期待されています。

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