ブリン・ターフェル

ブリン・ターフェル：深みのある歌声で世界を魅了するバス・バリトン歌手

サー・ブリン・ターフェル（Bryn Terfel, 1965年9月9日 - ）は、イギリス、ウェールズ出身のバス・バリトン歌手です。本名はブリン・ターフェル・ジョーンズ（Bryn Terfel Jones）。ウェールズ語の発音はブルィン・テルヴェルといい、CBE（大英帝国勲章）を受勲しています。

生い立ちと音楽への道

ターフェルは、北ウェールズのパントグラスにある農家で生まれ育ちました。その後、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校で声楽を学び、その才能を開花させました。

輝かしいキャリア

1989年、ターフェルはBBCカーディフ国際声楽コンクールに出場し、入賞を果たしました（優勝はディミトリー・ホロストフスキー）。このコンクールでの成功をきっかけに、1990年、ウェールズ・ナショナル・オペラで「コジ・ファン・トゥッテ」のグリエルモ役を演じ、プロとしてのデビューを飾りました。

その後、1991年にはイングリッシュ・ナショナル・オペラ（「フィガロの結婚」タイトルロール）、1992年にはロイヤル・オペラ・ハウス（「ドン・ジョヴァンニ」マゼット役）、ザルツブルク音楽祭（「サロメ」ヨハネ役）と、名だたる劇場や音楽祭で次々とデビューを果たし、ドイツ・グラモフォンと契約しました。

1993年にはパリのシャトレ座、1994年にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場にも進出し、その活躍の場を世界へと広げていきました。レパートリーも、ジェームズ・レヴァイン指揮によるマーラーの交響曲第8番（ラヴィニア・フェスティバル）や、ワーグナー、ストラヴィンスキーなど、より重厚な作品へと拡がっていきました。

多彩な才能

ターフェルは、クラシック音楽の分野にとどまらず、ポピュラー音楽など他分野にも意欲的に挑戦しています。バリー・ワーズワース指揮ロンドン交響楽団と協演したアルバム「シンプル・ギフト」は、2007年の第49回グラミー賞（クラシック・クロスオーバー・アルバム賞）を受賞しました。

また、2000年からは、故郷ウェールズでファイノル・フェスティヴァル（Faenol Festival）を自ら主催し、音楽を通じた地域貢献にも力を注いでいます。

私生活

ターフェルは幼馴染と結婚し、3人の子供をもうけましたが、2012年に離婚しています。

ブリン・ターフェルの歌声は、その深みと表現力で、世界中の人々を魅了し続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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