ブレイ・ワイアット

ブレイ・ワイアット：謎めいたカリスマの生涯

ブレイ・ワイアット（本名：ウィンダム・ローレンス・ロタンダ）は、アメリカ合衆国出身のプロレスラーです。1987年5月23日に生まれ、2023年8月24日に36歳という若さでこの世を去りました。父は元プロレスラーのマイク・ロトンド、弟はボー・ダラスことテイラー・ロタンダというプロレス一家に育ちました。

WWEでの軌跡

2009年、WWEと契約し、傘下団体のFCWでデビュー。当初はアレックス・ロトンダなどのリングネームを使い、デューク・ロトンド名義で弟のボー・ロトンドとタッグチーム「ロトンズ」を結成。FCWフロリダタッグチーム王座を獲得しました。その後、NXTシーズン2にハスキー・ハリスとして参加しましたが、上位入賞はなりませんでした。

2010年、WWEのPPV「Hell in a Cell」でネクサスに加入。CMパンクがリーダーとなってからは新生ネクサスのメンバーとして活動しましたが、ランディ・オートンの攻撃を受け長期欠場を余儀なくされました。

2011年からはFCWに戻り、アクセル・マリガンというマスクマンとしても活動。その後、ブレイ・ワイアットへとリングネームを変更し、ルーク・ハーパー、エリック・ローワンと「ワイアット・ファミリー」を結成。不気味なキャラクターと異質な世界観で人気を集めました。

2013年、WWEに昇格。ケインやダニエル・ブライアンと抗争を展開し、その異質なキャラクターを確立。2014年にはジョン・シナとの抗争、2015年にはジ・アンダーテイカーとの対戦など、WWEのトップスターとしての地位を確立しました。

2016年にはランディ・オートンがワイアット・ファミリーに加入し、スマックダウン・タッグ王座を獲得。2017年にはエリミネーション・チェンバー・マッチでWWE王座を奪取しました。

その後、マット・ハーディーとのタッグを結成し、ロウ・タッグ王座を獲得。2019年からは「Firefly Fun House」という教育番組風のコーナーを開始し、良識的なホスト役と猟奇的な悪霊「The Fiend（ザ・フィーンド）」という二面性を持つキャラクターへと変貌を遂げ、再びユニバーサル王座を戴冠しました。

2021年にはランディ・オートンとの抗争の末、レッスルマニア37で敗北。その後WWEを解雇されましたが、2022年にWWEに復帰。しかし、2023年8月24日に心臓発作により急逝しました。

異質なカリスマ

ブレイ・ワイアットは、その独特なキャラクターと世界観で多くのファンを魅了しました。彼のマイクパフォーマンスは常識では理解不能な支離滅裂なものでしたが、それこそが彼の魅力であり、対戦相手を精神的に揺さぶる武器でした。また、中邑真輔の大ファンであり、そのレスリングスタイルにも影響を受けていました。

主要な得意技

シスター・アビゲイル：変形のフラットライナー。フィニッシュ・ホールドとして使用。
マンディブル・クロー：2019年から使用。相手の口の中に指を入れ、呼吸を圧迫させる拷問技。
ランニング・セントーン

タイトル歴

WWE王座：1回
WWEユニバーサル王座：2回
WWEロウ・タッグ王座：1回（w / マット・ハーディー）
WWEスマックダウン・タッグ王座：1回（w / ランディ・オートン & ルーク・ハーパー）
FCWフロリダタッグ王座：2回（w / ボー・ロトンド）

ブレイ・ワイアットは、その短い生涯の中で、プロレス界に大きな足跡を残しました。彼の創り出したキャラクターと世界観は、これからも多くのファンに愛され続けるでしょう。

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