ブレニー (潜水艦)

ブレニー (USS Blenny, SS/AGSS-324)

ブレニーはアメリカ海軍に所属するバラオ級潜水艦で、1944年に就役しました。その名は、海に生息するギンポ亜目の魚に由来しています。艦の起工は1943年7月8日、設計と建造はコネチカット州グロトンのエレクトリック・ボート社で行われました。1944年4月、艦名はフローレンス・キングの命名によって発表され、同年7月にはウィリアム・H・ハザード少佐の指揮のもとで正式に就役しました。

哨戒活動

ブレニーの最初の任務は1944年11月の南シナ海への哨戒であり、12月には複数の攻撃を行い、敵艦艇に対する成功を収めました。12月14日朝には、木造の海上トラックを砲撃で沈め、夜にはルソン島近海で海防艦を撃沈しました。さらに、12月23日には乾瑞丸という日本商船に魚雷を命中させ、沈没に追い込みました。この任務の結果、ブレニーは62日間の行動を経てフリーマントルに帰投しました。

1945年2月には南シナ海での第2回哨戒に出撃し、特に3月にはインドシナ半島でのヒ96船団を発見し、タンカーを含む3隻を一気に撃沈しました。これにより、ブレニーは49日間の行動を終え、スービック湾に帰投しました。戦局が進む中で、彼女はさらに3回目、4回目の哨戒を経て、多くの敵船舶を攻撃し、様々な戦果を上げていきました。その結果、ブレニーは第二次世界大戦中に8隻の日本船を撃沈し、その総トン数は18,262トンに達しました。

戦後の運用

第二次世界大戦終了後の1945年9月、ブレニーはサンディエゴに到着し、その後数年にわたり北米周辺で活動を続けました。中国巡航や冬期巡航、艦隊演習を経て、1951年にはGUPPY改修を受けました。1952年には東アジアでの朝鮮戦争において重要な役割を果たし、韓国水域での哨戒に従事しました。

その後、ブレニーは1964年頃に実験潜水艦として転用され、1969年には退役。以後は予備役艦隊で保管された後、1973年に除籍されました。最終的には1989年にメリーランド州オーシャンシティの沖合に、人工岩礁として沈められました。ブレニーの艦歴は戦争の歴史において重要な一ページを刻んでいます。彼女の多くの戦功は、今日でも海軍の栄光として語り継がれています。

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