プラナブ・ムカルジー

プラナブ・クマール・ムカルジー（Pranab Kumar Mukherjee）は、1935年12月11日にイギリス領インド帝国ベンガル（現在の西ベンガル州）で生まれ、2020年8月31日に84歳でこの世を去りました。彼は、インドの政治において重要な役割を果たした人物であり、特に第13代インド大統領（2012年7月25日～2017年7月25日）としての業績は広く知られています。ムカルジーはインド国民会議派に所属し、中央政府において数々の重要な大臣職を歴任しました。

生い立ちと学歴

ムカルジーは、カルカッタ大学で法学の学位を取得した後、同大学で政治学と歴史学の修士号を取得しました。彼の学歴は、後の政治キャリアにおける基盤を形成しました。

政治経歴

ムカルジーは、長年にわたりインド政治の中枢で活躍しました。彼は以下の主要な閣僚職を歴任しています。

財務大臣：1982年～1984年、2009年～2012年
外務大臣：1995年～1996年、2006年～2009年
国防大臣：2004年～2006年
商工大臣：1980年～1982年、1984年、1993年～1995年

これらの役職を通じて、ムカルジーはインドの経済、外交、安全保障政策に深く関与しました。彼の政治手腕は、多くの人々に認められ、国民会議派の重鎮としての地位を確立しました。

インド大統領としての役割

2012年、ムカルジーは、ソニア・ガンディー国民会議派総裁やマンモハン・シン首相の推薦を受け、与党連合である統一進歩同盟 (UPA) から大統領候補に指名されました。彼は大統領選挙でP.A.サングマーを破り、約70%の支持を得て当選しました。ムカルジーは、ベンガル人として初めてインドの大統領に就任しました。

インドの大統領は、伝統的に名誉職的な国家元首と見なされていましたが、ムカルジーの就任は、政治的実権を持つ重要な役割を果たす大統領への転換が期待されました。彼は長年、国民会議派政権で要職を歴任してきたため、その政治経験と影響力は、大統領職に新たな視点をもたらすと見られていました。

死去

ムカルジーは2020年8月中旬に新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に感染し、意識不明の状態となりました。その後、同年8月31日にニューデリーの軍病院で死去しました。彼の死は、インドの政治界において大きな損失とされました。

参考文献

プラナーブ・ムカジー外務大臣略歴（日本国外務省）

関連項目

ラーニー・ムカルジー：同じくベンガル出身の、同姓の映画女優。この姓はベンガル地方に多い。

外部リンク

President of India - インド大統領公式サイト（英語）
Pranab Mukherjee – 本人の公式サイト（英語）

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