プリスカ (ブルガリア)

プリスカ：第一次ブルガリア帝国の古都

プリスカ（ブルガリア語: Плѝска）は、ドナウ川下流域に位置し、第一次ブルガリア帝国の最初の首都として歴史に名を刻んだ場所です。現在のブルガリア、シュメン州に属する村であり、かつてはアボバと呼ばれていましたが、ブルガリア帝国の遺跡発掘後、プリスカと改名されました。

歴史

681年から893年まで、プリスカは第一次ブルガリア帝国の首都でした。歴史書によれば、都市は第一次ブルガリア帝国の建国者アスパルフ・ハーンによって建設され、プリスクサとも呼ばれていました。都市の面積は23平方キロメートルに及び、堀と土塁で囲まれた要塞都市でした。要塞の壁は厚さ2.6メートル、高さ12メートルを誇りました。

811年、プリスカは東ローマ帝国によって焼き払われましたが、その直後、ブルガリア軍は東ローマ帝国軍を破りました。886年には、ボリス1世がプリスカ書記学校を創設し、後のブルガリア文化の発展に貢献しました。

しかし、892年には、ヴラディーミルが異教を復活させようとした場所となり、ボリス1世の怒りを買い、廃位されました。その後、シメオン1世が首都を近隣のプレスラフに移しました。これは、旧首都プリスカが異教の影響から逃れられなかったためと考えられています。

10世紀に入ると、プリスカの重要性は低下し、969年から972年にかけてキエフ大公国や東ローマ帝国の襲撃を受け、再び廃墟となりました。その後、再建されることはありませんでした。

現在、プリスカの廃墟はプリスカ村の北3キロメートルの地点に位置し、国立歴史建築保護区に指定されています。保護区内には、宮殿、要塞、そして当時キリスト教世界最大級の総主教大聖堂であったプリスカ大バシリカなどの遺跡が残っています。

現代

オスマン帝国時代にはアボバと呼ばれていましたが、1925年にプリスコフと改名され、1947年に現在のプリスカという名前になりました。現在の人口は約1124人で、海抜146メートル、ルドゴリエ高原の南端に位置しています。首都ソフィアからは南東に約400キロメートルの距離です。

プリスカは、ブルガリアの歴史において重要な役割を果たした場所であり、その遺跡は今日でも多くの人々を魅了し続けています。

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外部リンク

国立歴史建築保護区プリスカ - ブルガリア・オフィシャル観光サイト)

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