プリングル (駆逐艦)

プリングル (USS Pringle, DD-477)

プリングル (USS Pringle, DD-477) は、アメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦の1隻であり、その艦名は海軍中将ジョエル・R・P・プリングルに由来しています。1941年7月31日にサウスカロライナ州チャールストンで起工し、1942年5月2日に進水、同年9月15日に艦長ハロルド・O・ラーソンの指揮のもとで正式に就役しました。

艦の設計と運用

水上機の運用

「プリングル」はカタパルトを装備したフレッチャー級駆逐艦の中で3隻のうちの1隻で、艦載機の運用が可能でした。しかし、実際の運用では多くの課題があり、荒天や艦の大きさが影響し、水上機の発進と回収が非常に困難でした。さらには、後にカタパルトが撤去され、艦は標準的な構成に戻されました。

重要な任務

整調後、「プリングル」は1943年1月1日に大西洋中部でON-154船団に加わり、ハリファックスまでの護衛任務を行いました。この任務中、アメリカ海軍駆逐艦として初めて水上機の運用を行い、敵潜水艦の探索に成功しました。

1943年2月、プリングルは太平洋戦線に転用され、5月30日にガダルカナル島沖に到着し、ソロモン諸島での哨戒任務に就きました。7月には、駆逐艦「ウォーラー」と「ソーフリー」と共に日本軍の艦隊を攻撃し、敵艦に魚雷を命中させる戦果を上げました。

ソロモン諸島での活動

「プリングル」はソロモン諸島での戦闘において重要な役割を果たし、連続した攻撃任務を遂行しました。1943年9月には、駆逐艦「ダイソン」と共に日本軍の艦を攻撃し、艦を沈める成果を得ました。

また、11月にはブーゲンビル島のエンプレス・オーガスタ湾での護衛任務に従事し、日本軍機を撃墜しました。1944年に入ると、プリングルは一時シドニーに帰還し、その後のマリアナ諸島の戦いにも参加しました。

最終任務と喪失

「プリングル」は沖縄戦において駆逐艦隊と共に重要な護衛任務を行いましたが、1945年4月16日に特攻機の攻撃を受けました。この攻撃により艦の構造が壊滅的な損傷を受け、最終的に沈没しました。生存者は258人で、艦が沈む様子を目撃しました。

栄典

プリングルは、その戦功により10個の従軍星章を受章しました。これらの栄誉は、彼女が戦争中に果たした多くの任務と貢献を証明しています。艦の記録は、アメリカ海軍の誇りと勇気を象徴する存在として今日も生き続けています。

もう一度検索