プレノケファレ

プレノケファレ：ドーム状の頭を持つ堅頭竜

プレノケファレは、白亜紀後期（カンパニア期からマーストリヒト期）に生息した小型の堅頭竜類の恐竜です。近縁種のホマロケファレと多くの点で似ており、プレノケファレの幼体である可能性も指摘されています。

形態

成体のプレノケファレはおそらく体重130kg、全長2.4mほどの大きさでした。特徴的なのは、丸く傾斜したドーム状の頭部です。ホマロケファレの平らなくさび形の頭骨（パキケファロサウルスの成長段階にも見られる幼体の特徴の可能性）とは対照的です。ドーム状の頭部には、小さな骨のスパイクとこぶが並んでいました。

他の堅頭竜類と同様に、プレノケファレも頭骨以外には少数の小さな骨しか発見されていません。そのため、復元図は他の堅頭竜類と共通の、短く太い首、短い前肢、長い後肢をもつ頑丈な体型で描かれることが一般的です。

プレノケファレの頭骨は、上側頭窓が閉じている点でステゴケラスのものに類似しています。しかし、上眼窩骨/前前頭骨の上に（ドーム前面を制限する後部頭頂に沿って）対になった溝がある点で区別されます。この特徴はスファエロトルスやホマロケファレと共通しており、プレノケファレがこれらの種と近縁であること、そしてこれらの種がプレノケファレのシノニムである可能性を示唆しています。

もしスファエロトルスやホマロケファレがプレノケファレのシノニムである場合、プレノケファレはモンゴルのみならず北アメリカにも生息していたことになります。

生息環境

プレノケファレの化石は、現在のモンゴル（当時は高地の森林地帯）や、アメリカのニューメキシコ州、コロラド州のカークランド層からも発見されています。

食性

多くの近縁種と同様に、プレノケファレの食性については明確には分かっていません。しかし、前上顎骨歯と吻（ふん）部は近縁種ステゴケラスほど幅広くなく、異なる摂食行動をとっていた可能性が示唆されています。プレノケファレはより選択的な摂食を行っていたのかもしれません。雑食性で、植物も昆虫も食べていた可能性を指摘する研究者もいますが、一般的には葉や果実を食べていたという意見で一致しています。

分類

プレノケファレは、白亜紀後期に生息した草食/雑食性の堅頭竜類に分類されます。かつてはステゴケラス属に分類されていた種（P. brevis、P. edmontonensis、P. goodwini）も、現在ではプレノケファレ属に分類されています。

Robert Sullivanは、P. brevis、P. edmontonensis、P. goodwiniを、アジアのタクサであるP. prenesとともに未解決の姉妹群として扱うことを提案しています。ティロケファレは、これらのプレノケファレからなる系統群の姉妹群と解釈されています。Sphaerotholus buchholtzae種は、P. edmontonensis種の主観異名である可能性があります。これらの種は、鱗状骨とスカルルーフの頭頂領域に独特のこぶの列が存在します。

プレノケファレの分類や生態については、今後の研究によるさらなる解明が期待されます。

参照

Revision of the dinosaur Stegoceras
Pachycephalosauria
* Dinosaurian Ungulates

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