プレリアル (フリゲート)

フランス海軍のフリゲート「プレリアル」

「プレリアル（Prairial, F 731）」は、フランス海軍のフロレアル級フリゲートの2番艦です。この艦の名前は、フランス革命暦における牧草月に由来しています。

艦歴と建造

「プレリアル」は、アルストム＝アトランティーク造船所において建設されました。1990年に起工し、1991年の進水を経て、1992年に正式に就役しました。この艦は、南太平洋におけるフランス領ポリネシアのパパラと命名都市との関係を結び、ポリネシアのパペーテに配備され、フランスの海外領土や経済水域の警備を主な任務としています。更に、海洋における多種多様な任務も遂行しています。

地域訪問と国際活動

「プレリアル」は、南太平洋に配置されているため、多くの国々を訪問しており、南北アメリカやアジアの諸国とも交流を深めています。1993年から数年にわたり、南北アメリカおよび西太平洋の国々を訪問し、特に1996年には南北アメリカを再訪、1997年にも双方の地域を巡回するなど活発な活動を展開しました。また、同年には欧州宇宙機関の大気圏再突入実験機の回収任務にも従事しました。

1999年には西太平洋諸国を訪れ、特にロシアのウラジオストクや中国の青島を訪問し、2000年には太平洋地域を中心に日本にも寄港しました。2001年にはホーチミン市を訪問し、以降も何度か西太平洋諸国を巡り、北米へも複数回寄港しています。特に2010年、2012年、2014年、2022年の「リムパック」に参加し、国際的な共同訓練を通じて各国との協力をさらに強化しています。

台湾海峡の航行と国際的な姿勢

最近の注目すべき出来事として、2023年4月には台湾海峡を航行しました。この海域は国際的には通航の自由が保証されているものの、中国人民解放軍が軍事演習を行う中での通航でした。フランス外務省は台湾海峡の現状維持を支持し、インド太平洋地域が開かれたものであるべきだと表明しています。

日仏共同訓練と寄港

同年4月には、日本の海上自衛隊護衛艦「くまの」と共同訓練を実施し、その後横須賀への親善寄港を実現させました。この寄港は17年ぶりのことです。さらに、2024年11月には舞鶴市の海上自衛隊舞鶴基地への寄港が予定されており、こちらは24年ぶりとなります。

「プレリアル」はその任務を通じて、フランス及び国際社会の安全保障に重要な役割を果たしている艦艇です。

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