プロスト・AP01

プロスト・AP01 (Prost AP01)

プロスト・AP01は、1998年シーズンにプロスト・グランプリが使用したF1マシンであり、ロイック・ビゴワによって設計されました。この車両は、前年のJS45とは異なり、プロスト・グランプリにとって実質的な初のオリジナルマシンとして開発されました。

オーナーのアラン・プロストは、フランスのチームを実現するために使用するエンジンを無限からプジョーに変更しました。この選択は、チームの国籍を強調し、フランスの技術者たちと一緒に作業する道を開きました。

機械的特徴

AP01のデザインの中で特に目を引くのは、コクピットサイドのクラッシュテストに配慮した複雑な形状のサイドポンツーンです。全幅が規定によって縮小された結果、前年のJS45と同じ全幅および全長の比率を保持するために、ホイールベースが短縮されました。ただし、これは結果的に直進安定性を損ない、ナーバスな挙動を持つ操縦の難しいマシンを生じる原因となりました。一方、同年にチャンピオンシップを争ったマクラーレンやフェラーリは、ホイールベースを長くする設計アプローチを選択しており、AP01とは対照的な進化を遂げました。

型式番号「AP」は、アラン・プロストのイニシャルが由来となっており、エンジニアリングドリブンなデザイン哲学を表しています。

技術スペック

シャーシ

• - シャーシ名: AP01
• - シャーシ構造: カーボンファイバーとハニカムコンポジット複合構造のモノコック
• - 全長: 4,135mm
• - 全高: 948mm
• - ホイールベース: 2,795mm
• - 前トレッド: 1,600mm
• - 後トレッド: 1,600mm
• - タイヤ: ブリヂストン
• - ギヤボックス: 6速縦置きセミオートマチック

エンジン

• - エンジン名: プジョーA16
• - 気筒数・角度: V型10気筒・72度
• - 排気量: 3,000cc
• - 燃料・潤滑油: トタル

レース成績

プロスト・AP01は、技術的挑戦とともに多くのドラマをF1シーンにもたらしました。特に、シャーシデザインの革新によって直面した課題が、他チームに対しても示唆に富んだ教訓となりました。シーズン中、AP01は数々の成績を残しましたが、ナーバスな操縦特性と直進安定性の欠如に悩み、思うような結果を出すことはできませんでした。

結論

プロスト・AP01は、アラン・プロストのビジョンとともに、F1の歴史において重要なマシンとして位置づけられています。技術的な革新と挑戦が際立ったこのマシンは、レース界の進化に寄与し、今でもファンの間で語り継がれています。

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