プロスト・AP02

プロスト・AP02 (Prost AP02)

プロスト・AP02は、1999年のF1世界選手権に向けてプロスト・グランプリが開発したフォーミュラ1カーです。このマシンは、チームにとって6シーズン目の作品であり、オリビエ・パニスとヤルノ・トゥルーリがドライブしました。1998年のシーズンは不振に苦しみ、その反省をもとに新たなスタートを切ったことが、AP02の開発に影響を与えました。

開発背景

1998年は、チームにとって劇的な不調のシーズンでした。そのため1999年シーズンに向けては、ジョン・バーナードやアラン・ジェンキンスといった有能なコンサルタントを招いて体制を整えました。マシンの設計においては、先代AP01のショートホイールベースの失敗を繰り返さないための修正が施され、特にハイノーズデザインではマクラーレン風の低いシェイプが採用されました。

サイドポンツーンのデザインも注目に値します。前端部分が斜めに湾曲し、そこに取り付けられた2枚のフィンは、空気の流れを改善し、マシンのダウンフォースを高める役割を担うものでした。これにより、マシン全体の性能向上が期待されました。

シーズンの展望と結果

1999年シーズンは期待されましたが、実際のパフォーマンスは必ずしも秀でたものでありませんでした。ただし、雨が降り混乱した第14戦ニュルブルクリンクにおいて、トゥルーリが2位に入賞し、自身とプロスト・プジョーにとって初の表彰台を獲得しました。この結果は、チームにとっても大きな励みとなり、最終的に9ポイントを獲得したことでコンストラクターズランキングは7位に終わりました。

シーズン後、トゥルーリはジョーダンチームに移籍し、デイモン・ヒルの後任としてその役割を引き継ぎました。一方、パニスはマクラーレンのサードドライバーとして契約し、2000年には両者ともに新たな環境での挑戦が始まることになります。

F1における成績

プロスト・AP02の性能は、その設計やチームの努力を反映していましたが、理想的な結果には結びつかなかったものの、重要なマイルストーンを達成することができました。特に歴史的な表彰台獲得は、チームの期待を一つ実現するに至った瞬間でした。

参考文献

• - AUTOCOURSE 1999-2000, Henry, Alan (ed.), Hazleton Publishing Ltd. (1999) ISBN 1-874557-34-9

このように、プロスト・AP02は1999年のF1シーズンへの復帰を目指した重要なマシンではあったものの、成果に対する期待はあまり果たされなかったことがわかります。

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