プロデューサーズ (ミュージカル)

『プロデューサーズ』



『プロデューサーズ』（The Producers）は、2001年に初演されたアメリカのミュージカルで、1968年に公開された映画を基にしています。オリジナル映画の監督であるメル・ブルックスが手掛けており、製作、脚本、作詞、作曲を全て担当しました。このミュージカルは大ヒットを収め、トニー賞を12部門で受賞し、ブロードウェイの名作として知られています。

あらすじ


物語は、かつてはブロードウェイで成功を収めたプロデューサー、マックス・ビアリストックから始まります。今や落ち目のマックスは、出資者たちを失望させ続け、破産の危機を迎えています。そんな彼のもとに会計事務所から派遣されてきたのが、内気で優柔不断な会計士、レオ・ブルームです。レオは会計を通じてあることに気づく。それは、成功する芝居よりも失敗に終わる芝居が、実は多くの利益を生む可能性があるということ。この発見を受けて、マックスは大胆な計画を思い付きます。彼は、意図的に芝居を失敗させ、その資金を不正に得ようとします。

マックスは夢見ていたブロードウェイのプロデューサーになりたかったレオを巻き込み、史上最悪のミュージカルを作ろうと決心します。彼は最悪の脚本家、最悪の俳優、最悪の演出家を探し始め、その過程で出会ったのが、ヒトラーを賛美するドイツ人のフランツ・リープキンと、強烈な個性を持つ演出家ロジャー＝エリザベス・デブリです。

さらに、不安定なスウェーデン出身の女優ウーラを主役に迎え入れ、ニューヨークの裕福な女性から出資金を集めるために、マックスはあらゆる手段を使います。彼の目的は、最悪のミュージカルを実現させて利益を上げることなのです。

公演


ブロードウェイ公演


2001年4月19日から2007年4月22日まで、セント・ジェームス・シアターで上演されました。この公演は、スーザン・ストローマンの監督・演出のもと、予告公演33回、レギュラー公演2502回を数え、トニー賞を多数受賞しました。

オリジナル・キャスト



ロンドン公演


2004年11月9日から2007年1月6日まで、ウエスト・エンドのドルーリー・レイン王立劇場で上演されました。主要キャストには、ネイサン・レイン（マックス）、リー・エヴァンス（レオ）などが名を連ねました。

日本での公演


2005年7月には、東京厚生年金会館でブロードウェイのキャストによる公演が行われ、話題となりました。また、2005年8月に青山劇場で日本語翻訳版の初演が行われ、さらに再演も行われました。

歌と音楽


ミュージカルは多くの楽曲で構成されており、第一幕には『オープニング・ナイト』や『ウィ・キャン・ドゥ・イット』、第二幕では『スプリング・タイム・フォー・ヒトラー』などがあります。音楽は、メル・ブルックスの独特なユーモアと感性が随所に表れています。

受賞歴


2001年にはトニー賞の最優秀ミュージカル作品賞を始め、メル・ブルックスの脚本賞やオリジナル楽曲賞など、様々な部門で受賞しました。これにより、『プロデューサーズ』はミュージカルの名作としての地位を確立しました。

このように、『プロデューサーズ』は、ユーモアにあふれたストーリーと個性的なキャラクターたちによって、観客を魅了し続ける作品です。

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