プロヴァンス・ラグビー

フランス南東部に位置するエクス＝アン＝プロヴァンスを本拠地とするラグビーユニオンクラブ、それが「プロヴァンス・ラグビー」です。フランス語での正式名称はProvence Rugby。彼らの活動拠点であり、ホームスタジアムとなっているのはスタッド・モーリス＝ダヴィッドです。フランス国内のプロフェッショナルリーグで、2部に相当する「プロD2」に所属しています。

クラブの歴史

プロヴァンス・ラグビーの歴史は、1970年に「エクスRC（Aix Rugby Club）」としてスタートしました。この創設から数十年を経て、チームは名称変更を経験します。2001年には「ペイ・デクスRC（Pays d'Aix Rugby Club）」と改称し、地域に根ざした活動をさらに深めました。そして2015年、現在のチーム名である「プロヴァンス・ラグビー」へと三度目の変更を行い、新たなアイデンティティを確立しました。

競技面では、長い間下部リーグで戦ってきましたが、2017-18シーズンに大きな転機を迎えます。このシーズン終了後、当時の所属リーグであったアマチュアリーグの最高峰「フェデラル1」から、念願であったプロD2への昇格を果たしました。以来、プロフェッショナルリーグの一員として、国内強豪クラブが集うトップ14への昇格を目指し、日々厳しい戦いを続けています。

現在のスコッドを彩る選手たち

現在のプロヴァンス・ラグビーのスコッドには、国際舞台での経験を持つ実力豊かな選手たちが多数在籍しています。ドイツ代表のジュリアス・ノスタディト選手は、その経験をチームに還元しています。ウェールズ代表からは、フロントローのトマス・フランシス選手と、世界的に有名なバックスプレーヤーであるジョージ・ノース選手がチームに貢献。南米からは、アルゼンチン代表のエンリケ・ピエレット選手が加わっています。

また、オーストラリア代表経験を持つアイザック・ロッダ選手とネッド・ハニガン選手は、フォワードの核として活躍。ジョージア代表のパワフルなフォワード、トルニケ・ジャラゴニア選手もチームの推進力となっています。地元フランス出身選手としては、将来を嘱望されるジュール・プリソン選手らがチームを支えています。このように、様々な国籍の代表クラスの選手たちが集まり、プロD2での戦いを繰り広げています。

クラブの歴史に名を刻んだ歴代選手

プロヴァンス・ラグビーの長い歴史の中では、多くの名選手たちがプレーしてきました。彼らの中には、各国の代表として国際試合に出場した選手も少なくありません。

フィジー代表からは、タレマイトンガ・トゥアパティ選手、ルケ・タンギ選手、キャンピージ・マアフ選手、そしてエロニ・サウ選手と、複数名の才能豊かな選手が在籍しました。トンガ代表のソナ・タウマロロ選手やジョー・トゥイネアウ選手は、その強靭なフィジカルでチームを支えました。ナミビア代表のエウンズ・コツゼ選手、イタリア代表のマティアス・アグエロ選手もクラブの歴史に名を刻んでいます。

ヨーロッパ各国からも、ベルギー代表のジュリアン・バーガー選手とルーカス・デ・コニック選手、ルーマニア代表のバレンティン・ウルサケ選手とミハイ・ラザール選手がプレーしました。南米からはウルグアイ代表のヘルマン・ケスレル選手が在籍。そして、フランス代表としてキャップを持つアレクサンドル・フランカール選手も、このクラブでプレーした経験があります。

特に、アジアラグビーファンにとって馴染み深い存在として、かつて日本代表としても活躍したクリスチャン・ロアマヌ選手も、プロヴァンス・ラグビーに所属していた時期があります。これらの多士済々な歴代選手たちの活躍が、今日のプロヴァンス・ラグビーの礎を築いています。

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