ラグビー・プロD2

プロD2

フランスにおけるラグビーユニオンのプロフェッショナルリーグは、その実力の応じて階層が分かれており、プロD2は国内リーグの第2部に位置づけられています。このリーグは2000年に創設され、以来、フランスラグビー界においてトップレベルを目指すチームの重要な舞台となっています。

リーグの概要

プロD2は、参加各チームがホームおよびアウェーで互いに対戦する総当たり方式でレギュラーシーズンを戦います。このレギュラーシーズンの成績に基づき、上位6チームがプレーオフに進出します。プレーオフはノックアウト方式で行われ、年間優勝チームを決定するとともに、次シーズンのトップリーグであるトップ14への昇格チームを決定する重要な戦いです。

プレーオフの構造は以下のようになっています。まず、レギュラーシーズンを3位から6位で終えたチームが準々決勝を戦います（3位対6位、4位対5位）。一方、1位および2位のチームはレギュラーシーズンの好成績が評価され、準決勝からの出場となります。

このプレーオフを勝ち抜き、最終的に優勝したチームは、文句なしに次シーズンのトップ14へ自動的に昇格する権利を獲得します。しかし、プレーオフで惜しくも優勝を逃し準優勝となったチームも、まだトップ14昇格の可能性を残しています。このチームは、トップ14の年間順位で13位だったチームと、次シーズンの所属リーグをかけた入替戦を行います。

昇格・降格システム

プロD2の下位チームには、下位リーグであるシャンピオナ・ナシオナル（3部リーグ）への降格の危機が訪れます。レギュラーシーズンで最下位（16位）となったチームは、自動的にシャンピオナ・ナシオナルへ降格することが決定します。

また、15位でシーズンを終えたチームも自動降格は免れるものの、残留は保証されません。このチームは、シャンピオナ・ナシオナルの準優勝チームと入替戦を行います。この入替戦に勝利すれば次シーズンもプロD2で戦うことができますが、敗北した場合はシャンピオナ・ナシオナルへ降格となります。つまり、この入替戦の勝者が翌シーズンのプロD2所属となり、敗者がシャンピオナ・ナシオナルに所属することになります。

歴史

プロD2は2000年に産声を上げました。リーグ創設当初は12チームによってリーグ戦が争われました。年月を経て参加チーム数は変動し、現在の2024-25シーズンには16チームが所属しています。

リーグの歴史において特筆すべき出来事としては、2019-20シーズンが挙げられます。このシーズンは、世界的な新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受けて途中で打ち切りとなり、例外的に年間を通じた昇格および降格が行われませんでした。

歴代優勝チーム

プロD2の歴代優勝チームは以下の通りです。

2001-02シーズン - USモントーバン
2002-03シーズン - モン＝ド＝マルサン
2003-04シーズン - モンペリエ
2004-05シーズン - FCオーシュ・ジェール
2005-06シーズン - RCトゥーロン
2006-07シーズン - USモントーバン
2007-08シーズン - FCオーシュ・ジェール
2008-09シーズン - RCトゥーロン
2009-10シーズン - ラシン92
2010-11シーズン - スポーティング・ユニオン・アジャン
2011-12シーズン - リヨンOU
2012-13シーズン - FCグルノーブル
2013-14シーズン - オヨナ・ラグビー
2014-15シーズン - リヨンOU
2015-16シーズン - セクシオン・パロワーズ
2016-17シーズン - リヨンOU
2017-18シーズン - オヨナ・ラグビー
2018-19シーズン - USAペルピニャン
2019-20シーズン - バイヨンヌ
2020-21シーズン - 該当なし
2021-22シーズン - USAペルピニャン
2022-23シーズン - バイヨンヌ
* 2023-24シーズン - RCヴァンヌ

プロD2は、トップリーグへの道を切り拓くチームと、リーグ残留を目指すチームとの間で毎年激しい戦いが繰り広げられる、フランスラグビー界における重要な一角を占めるリーグです。

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