ヘイゼルウッド (DD-531)

USSヘイゼルウッド (DD-531)

USSヘイゼルウッド(DD-531)はアメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦の一隻で、1943年に就役しました。艦名はジョン・ヘイゼルウッド提督に因んでおり、過去には同名の艦も存在していました。本艦は、第二次世界大戦や冷戦の初期にかけて、アメリカ海軍の戦力として重要な役割を果たしました。

艦歴

第二次世界大戦中の任務

具体的には、1942年4月11日にカリフォルニア州のベスレヘム造船所で起工され、11月20日に進水した後、1943年6月18日に就役しました。指揮官にはハンター・ウッド・ジュニアが任命され、艦の運用訓練が開始されました。

艦は1943年秋に真珠湾に到着し、直ちにヘリコプター航空戦に参加し、ギルバート諸島への攻撃に従事しました。続いて、ウェーク島への攻撃やニューヘブリディーズ諸島での大規模な上陸作戦をサポートし、対潜哨戒任務なども行いながら Pacific Fleet の一員として活動しました。

1944年1月にはマーシャル諸島への侵攻に参加。特に、クェゼリン環礁での任务には主導的な役割を果たし、後の護衛任務や砲艇としての活動も続けました。そして、パラオ攻撃やレイテ沖海戦にも参加し、日本軍との激しい戦闘において重要な位置を占めました。そのレイテ沖海戦では、艦は日本の空襲を受けつつも、複数の特攻機を撃墜したとされています。

沖縄戦とその後

沖縄戦でも「ヘイゼルウッド」は重要な役割を果たし、特攻機の攻撃から艦隊を守るために尽力しました。しかし、1945年4月29日には攻撃を受け、艦は大きな損傷を負い、70人以上の死傷者を出しました。その後、何とか自力で修理のためにウルシー環礁に戻り、当時の最新技術に基づく修理を受けました。

戦後の活動

戦後、1951年に再就役し、大西洋艦隊で数年間様々な任務を遂行しました。特に1956年のスエズ危機の際には、東地中海で重要な役割を果たしました。また、1958年からは対潜水艦用のテストも行い、ドローンヘリコプターの運用テストに関与しました。その後も様々な開発任務に従事し、1965年に退役、その後の艦は1976年に売却されました。

従軍星章

「ヘイゼルウッド」はその功績により、第二次世界大戦中に10個の従軍星章を授与されました。これは艦の艦歴を象徴する重要な証です。

「ヘイゼルウッド」はその任務を通じて、アメリカ海軍の歴史に名を刻む艦船であり、戦争と平和の両方の時代を経て、その存在意義を明確にしていきました。

もう一度検索