ヘンリー・テンプル (初代パーマストン子爵)

初代パーマストン子爵ヘンリー・テンプル

初代パーマストン子爵ヘンリー・テンプル（Henry Temple, 1st Viscount Palmerston、1673年頃 – 1757年6月10日）は、ホイッグ党に所属し、イギリス政界で活躍した人物です。また、アイルランドに広大な土地を所有する地主でもありました。

生涯

ヘンリー・テンプルは、アイルランド庶民院議長を務めたサー・ジョン・テンプルと、ジェーン・ヤーナー（サー・アブラハム・ヤーナーの娘）の長男として生まれました。彼は1689年から1693年頃までイートン・カレッジで教育を受け、その後、1693年の春にケンブリッジ大学キングス・カレッジに入学しました。

1715年、ヘンリー・テンプルはアイルランドにおけるExchequer裁判所のChief remembrancerに任命され、その職を1757年に亡くなるまで務めました。1723年3月12日には、アイルランド貴族であるパーマストン子爵とマウント・テンプルのテンプル男爵に叙せられました。

1727年のイギリス総選挙で、イースト・グリンステッド選挙区から出馬し当選。その後、1734年の総選挙ではボッシニー選挙区、1741年の総選挙ではウェブリー選挙区へと鞍替えし、いずれも再選を果たしました。しかし、1747年の総選挙には出馬しませんでした。20年に及ぶ議員生活において、彼は常に与党側として投票行動をとりました。

1736年、パーマストン子爵はハンフリー・シデナムからブロッドランズを購入し、すぐに庭園の改装工事に着手しました。同年には一時的に重病を患い、バースで治療を受けています。また、ジョージ・バークリーが計画した西インド諸島における事業に協力したことでも知られています。

1757年6月10日、ヘンリー・テンプルは息を引き取りました。長男のヘンリーが既に亡くなっていたため、爵位は孫のヘンリーが継承しました。

人物像

ヘンリー・テンプルは、マールバラ公爵夫人サラ・チャーチルと手紙のやり取りを交わしていました。また、チャールズ・ハンベリー・ウィリアムズは彼を「リトル・ブロッドボトム・パーマストン」と呼び、彼を題材にした寸劇をいくつか書いています。

家族

1703年6月10日、ヘンリー・テンプルはイングランド銀行総裁アブラハム・ホーブロンの娘であるアン・ホーブロン（1683年 – 1735年12月13日）と結婚し、2人の息子をもうけました。

ヘンリー（1740年8月18日没）：第2代パーマストン子爵ヘンリー・テンプルの父
リチャード（1726年頃 – 1749年8月8日）：庶民院議員

1738年5月11日、第4代準男爵フランシス・ジェラードの娘イサベラ（1762年8月11日没）と再婚しましたが、彼女との間には子供はいませんでした。

このように、初代パーマストン子爵ヘンリー・テンプルは、政治家として、また地主として、多岐にわたる活動を行った人物でした。

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