ベストインショウ

ベストインショウについて

ベストインショウ（Best in Show）は、アメリカ出身の競走馬かつ繁殖牝馬であり、その名は特に優れた牝系の祖として知られています。彼女は「ベストインショー」との表記でも親しまれ、特にアメリカやヨーロッパ、オセアニア、日本において数多くの成功した競走馬たちを輩出しました。

競走馬時代の成績

競走生活においてベストインショウは、27回の出走で5勝を収め、さらには2着3回、3着4回という成績を残しました。特に彼女は3歳の時に、7ハロンの重賞レースであるカムリーステークスに勝利し、その年のフリーハンデでは111ポンドの高評価を獲得しました。

繁殖牝馬としての功績

競走馬としての成功以上に、繁殖牝馬としてのベストインショウは驚くべき業績を上げました。彼女は母として、サンタスサーナテークスやケンタッキーオークスの優勝馬ブラッシュウィズプライド（Blush With Pride）を含む重賞勝ち馬を4頭輩出し、1982年にはケンタッキー州の最優秀繁殖牝馬に選ばれました。

特に注目すべきは、初仔であるセックスアピール（Sex Appeal）です。彼女は競走馬としては出走しなかったものの、優れた親として名種牡馬ラストタイクーンの父トライマイベスト、そして1980年代の欧州のトップホースエルグランセニョール（El Gran Senor）を産み出しました。このセックスアピールの血は、日本の競走馬にも多く受け継がれており、特にキングカメハメハなどにその影響が見られます。2018年には孫のフサイチパンドラの仔、アーモンドアイが日本の牝馬三冠及びジャパンカップを制し、その年のJRA賞年度代表馬に輝くなど、血統としての影響力は絶大です。

さらに、1975年産のミニーホーク（Minnie Hauk）は、フィーニクスステークス勝ち馬アヴィアンス（Aviance）や、カドラン賞勝ち馬チーフコンテンダー（Chief Contender）といった2頭のG1馬を生み出しました。アヴィアンスもまた、優れた母として米G1競走4勝馬デノンや他のG1馬の母となりました。特にアヴィアンスの孫世代には、米G1を3勝したアルデバランやマイルG1競走で5勝を挙げたスピニングワールドなどが存在しています。

1976年産のショウレディー（Show Lady）は、オーストラリアにおいて多くのG1勝ち馬を排出し、その血脈は大きく繁栄しています。曾孫のリダウツチョイス（Redoute's Choice）は、今や歴史的な成功を収めている種牡馬として知られています。

また、1977年産のモンロー（Monroe）は、ジュドモントファームの基礎牝馬となり、彼女の子孫からは数多くの優良競走馬が出ています。2010年代に入ってからも、モンローの子孫であるクローズハッチズ（Close Hatches）がG1競走を3連勝するなど、競馬界での存在感は揺るぎないものです。

競走馬としても優秀な成績を収めたブラッシュウィズプライドは、その母としての能力も顕著で、名繁殖牝馬ベターザンオナー（Better Than Honor）を生んだ他、孫には欧州でG1競走を4連勝したピーピングフォーンがいるなど、その血統の影響は続いています。ベストインショウの繁殖牝馬としての成績は、今後も多くの競走馬を支える重要な役割を果たすことでしょう。

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